1989年かあ。当時はコンピュータパワーが弱すぎて様々なアプリを動かすパソコンは力不足だったんですよね。だから単機能のワープロが優位だった。/35年前に「ワープロはいずれ無くなるか」を大手メーカー各社に公開質問したときの回答がおもしろい https://t.co/l2gZkAFdH4 pic.twitter.com/xIvjvXEBto
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) April 30, 2024
佐々木俊尚氏のツイートから、35年前のワープロ全盛期におけるパソコンの存在に関して。1989年というと、入社して数年が過ぎており、実はこの年に2回目の米国出張があって某パソコンの開発支援をしていた頃。ツイートには、NEC、キヤノン、シャープ、東芝、富士通、パナソニックが登場するけれど、このうち半分はもうパソコンとは関係無い会社になっているし、NECと富士通はLenovo(=IBMのPC部門買収)傘下だし、唯一孤高を守っているのはパナソニックだけというのも時の流れを感じるところ。
1989年というと、自分の感覚的にはそこそこパソコンも認知されてきていた時代で、Windows 3.0が1990年リリースだから、ある意味パソコン黎明期とも言える時期じゃないだろうか。国内では、まだワープロ全盛時代だけれど、海外というかアメリカでは、元祖パソコンのIBM PC(AT)を、Compaqが低価格のAT互換機路線で追撃して、とうとう本家IBM PCを逆転していた時代。アメリカでは一足早く「パソコンブーム」が起きていた時代と言って良いんじゃ無いだろうか。国内だと、やっぱりWindows 3.1からかなぁ。これが1992年リリースだから、まだまだワープロが主力と思われていても不思議では無い。
実際当時の日本アプリは、ワープロソフト、表計算、グラフィックソフトが「三種の神器」でしたからね。特に日本では、日本語文書作成という、一段高いゴールがあったから、ここに海外のワープロソフトが参入するのはかなり壁が高かったと思います。先ず漢字入力が当時はまだまだ使い物になるものが無かった時代ですからね。エディターにしても、IMEにしても、フリーソフトの方が人気も実力も有った時代だし。1989年位なら、その「日本語入力のし易さ」で、まだまだパソコンのワープロソフトはワープロ専用機の敵では無かったし。
ただ、当時のパソコンの主目的は何かと言ったら、実はホストコンピューターの端末機としてのニーズ一番で、当時のホスト端末は、一台何十万円もしたものが、パソコンベースのものならばその半額とか1/3位で設置可能だったので、実はホスト端末としての需用が当時のパソコンとしては一番高かったのでは無いかと言うのが、私の経験からの実感。その次が表計算ソフト(Lotus 1-2-3とかMS Excel)だけれど、まだまだ種類類は紙物全盛時代だったから、表計算ソフトもどちらかと言えば「関数電卓の置き換え」みたいな使い方が多かったんじゃ無いだろうか。最終的には、紙の書類に転載しないと行けないので、画面上で綺麗に清書する必要性も少なかったし。35年前はパソコンは眼中にも無かったけれど、今はそのパソコンがどんどんスマホに追われている状態。流石に当時のワープロ以上にパソコンは社会に浸透しているので、まだまだ現役だしそれなりの勢力として存在しているけれど、そのうちにスマホ機能が拡充されて、例えばデメリットの小さな画面が空間投影可能になったり、VR等と連動して物理的スクリーンサイズを意識しない時代になったら分からない。入力にしても、音声入力がどんどん成長しているので、生成AIとの組合せでAIがこちらの意図を汲んで文章作成してくれるなんて、もうすぐだろうし。時間の流れは、どんどん進んでいきますから、乗り遅れないようにするのも一苦労以上です。
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