2024年1月2日

情報の集約

昨日の夜のテレビ放送は、夕方に発生した能登半島地震の速報や特別番組に差し替えられて、自分が見た限りではテレビ東京系は19:00頃から、その他民放は21:00頃から、画面一部に被災地情報を表示しつつ予定していた番組を放送していたように思います。それは別に今回だけの措置では無く、過去同様の自然災害発生時にどの様にしたら必要な人に必要な情報を提供出来るかという試行錯誤の一つの結果だと思うので、その事自体を批判するつもりは無いけれど、でももう少し効率的というか効果的にした方が良いんじゃ無いかと言う気持ちも強く感じました。

浜松でも、NHKと民放5系列(日テレ、TBS、テレ朝、フジ、テレ東)の放送視聴が可能なので、その6チャンネルをザッピングしながら、現地の情報を見たりしていたのですが、特に震災発生直後からしばらくの間は、まだメディア各社も情報収集活動が始まったばかりなので、そんなに多くの情報が集まって居るわけでも無い。また、多少時間が経過して情報蓄積と整理が進んだ夜の19:00過ぎになっても、やはりそれまでの情報蓄積の状態によっては多少のばらつきが生まれつつも、映像も含めて各社が使用している情報素材はそんなに大きな違いは無い状態に。精々、読み上げているアナウンサーが違うくらいで、実はどの局が放送している内容はほぼ同一と言ってもいいくらい。まぁ、あとはスタジオに専門家を呼んで、その解説内容くらいが局によっての差別化というか違いという程度だけれど、その専門家によって説明される内容に関しても、そんなに大きな違いがあるわけではない。

そんな様子を眺めていて感じたのは、やはり情報提供としては一箇所に集中した方が良いんじゃ無いのかという事。極端な話「能登半島地震情報チャンネル」みたいな物を一つ作って、そこで必要な情報提供や状況報告等をずっと流せば、見る方もそのチャンネルを見ていれば地震関係の情報は全て入手出来るだろうし。「急にそんなチャンネル何て作れない」というのも事実だから、実際には既存のチャンネルを一つ潰して利用するしかない。となれば、全国あまねく放送する義務を負っているはずのNHKが、二つの地デジチャンネルの一つを情報提供専用チャンネルに変えるというような、放送法改正とか考えた方が良いんじゃ無いだろうか。総合テレビ、あるいはEテレで、例えば震災発生後から24時間は常に関連情報を更新しつつ提供することで、被災地の人など情報が必要な人も迷わなくなると思うんですよね。で、民放は必要に応じて例えばテロップやL次画面で情報提供しつつ、予定していた放送提供をしてもいいし、あるいは今回の様にプログラム変更しても良いと思うけれど、開くまで情報提供の主はその特別チャンネルに限定して情報集約と分散することでの情報劣化や欺瞞予防にもなると思うなぁ。

さらに言えば、たまたま観ていた気象庁の技官による地震発生・発生後の説明会見の時に、本来ならば今後の余震の可能性や津波対策等被災地の人達に対して役立ち注意することを聞き出すべきだと思うのに、どこかの記者は「規制してこの震災に遭遇して困っている人も多いだろうけど何かコメントは」みたいな事を質問していて、その内容自体場違いだと思うし、それは今聞く必要が有るのかと憤りを感じるほど。隣で聞いていた弟も「そんなこと今必要じゃ無いだろう」と思わず口に出たくらいだから、多分多くの人も同じように感じたんじゃ無いだろうか。ああいう所に、メディアの劣化というか変質を感じる所ですよね。そう言う、「視聴者の興味を引き寄せること」を優先するような特番を排除するためにも、やはり情報提供の集約というか一本化は必要だろうと再認識しました。 

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