2023年11月23日

ルパンだって三世まで

これはきっと今年の流行語大賞にノミネートされるに違いない(?)「ルパンだって三世まで」という、野田佳彦元総理の国会での質問の中での一言。親族などが政治家経験者で、その地盤、看板、鞄を継承して政治家に転進した「世襲議員」が、自民党の中に多いというのが批判の理由で、岸田総理も三世になるので、以前問題を起こして辞任したご子息が仮にこの後政治家になったとすれば、四世となるけれど「ルハンだって三世まで」という迷言が出てきたらしい。

私も知らなかったけれど、ルパン三世の外伝みたいな話で、ルパンと峰不二子の隠し子みたいな「ルパン四世」と言う設定も有るらしい。ただ、この辺りはマニアックな部類になるわけだから、一般にはやっぱり「ルパン三世」までと思うだろうな。ただ、それと政治家も含めた世襲の話は別のことだと思う。「ルパンは三世だけれど、仲間の石川五ェ門は十三代目だ」とか突っ込まれているらしい。

私も以前は親から色々な資産を受け継いで選挙に当選できる「二世議員、三世議員」みたいな存在は、明らかに不利だと思うし、不公平だと思っていました。ただ、多分小泉内閣時代の所謂大量に当選した「小泉チルドレン」の様子や、その後の旧民主党政権成立時の様子を見ていると、議員の秘書だったり有る程度の内閣などの経験が無い人間が、議員になったり責任有る立場になった時に出てくるボロの大きさ悲惨さを見ると、やっぱりそれなりの経験者が必要なのでは考え方を変えました。「世襲」という言葉の響きは良くないけれど、「丁稚奉公」とか「親方制度」みたいなものは、そこで経験や知識や人間関係が構築されるわけで、それは政治の世界では必要な事だと思う。旧民主党政権時代に痛感したけれど、自分の正義感だけ振り回してそれを地位を利用して強要してくるのが一番始末に悪い。だから、「政治家立候補資格試験」みたいな制度が必要じゃ無いかと思ったくらい。

今回の野田氏の発言は、世襲議員批判と取られているけれど、よくよく話を聞いてみると政治活動資金が相続税など関係無く継承されることが問題という事を言っていて、その為の法改正をと言う部分は理解出来る。だから、その点を中心に言えばいいのに、余計な一言でもある「ルパン三世でも」なんて一言言うから、主張の焦点がぼけてしまう気がする。それに疑問だ何だけれど、親族からの世襲議員ではなくても「後継者氏名」みたいな形で、講演会だったり地盤だったり、あるいは以前の経理を引き継いでいく場合もありますよね。世襲で無くても、一番の問題点である「お金の問題」は発生する可能性があるのであれば、そこは質問の焦点がブレている気がする。時々出てくる政治資金報告書の内容を見ると、自分の異なる政治団体間で寄付行為をしていたり、結構疑問を感じるお金の移動はどこの政党の政治家でも見られるわけだし。 そう言う意味では、玉木雄一郎・国民民主党代表のこう言う追求の仕方というか、少しずつでも実利を生む方向へ進めていく事はもっと評価されていいのでは。

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