2023年10月23日

熊と自然

最近、北海道や東北地方での熊の出没事例が多発して、駆除も大変みたい。それでも、北の方の出来事だと思っていたら、伊豆半島で100年振りに月の輪熊が目撃されたとか、私も10年以上住んでいたことのある町田市(東京都ですぜ)に熊が出たとか、もう温暖化の影響なのか、自然環境の変化の影響なのか、ちょっと一昔前だと予想できないような状態に。町田市と言っても結構広いので、一体どの辺だろうかと思ったら、「ネイチャーファクトリー東京町田」というキャンプ施設で、八王子や高尾山に近い場所らしい。正直、あの辺りなら熊とか出ても不思議は無い気がする。

流石に自宅の周りは熊が出るような山間部では無いけれど、自分の子供の頃はタヌキ(ハクビシンかな)とかは見た記憶があります。あと、野良犬は結構いて、狂犬病で亡くなった人も周りから出た記憶があるなぁ。野良犬を捕獲する、檻をトラックの荷台に載せた多分保健所の車が自宅近くの田圃や畑の周りを走っていた光景の記憶がありますからね。そう言う意味では、自分の地域とか自分にとっては、熊というのはそれ程現実的な存在ではなくどうしても動物園の中の動物という意識が根付いています。あと、「ムツゴロウ王国」のイメージもあるから、ムツゴロウさんと熊の共存光景とかも記憶にあるから、グリズリーみたいな大きな熊は恐いけれど、そうで無い人位のサイズ位の熊ならそんなに恐くないみたいな印象も刷り込まれているのかもしれない。

多分そんな認識の人が多いから、東北地方とかで駆除のために熊が射殺されたというニュースが流れると、相当数の批判や苦情が持ち込まれるらしい。「残酷だ」とか「動物愛護」くらいまではまぁ理解出来ないことも無いけれど、中にはそんな地域に住んでいる人間の方が悪いから引っ越せ見たいなことをわざわざ言ってくる人も居るらしい。いゃ、山間地域の場合も有るだろうけど、今は市街地にまで熊が出没しているから大きな問題になっているわけですし。秋田県の事例立ったかな、県内の熊の出没地点をマップ化したものが有りましたが、県内全域に殆どの地域にびっしり目撃事例が有って、もう何処に行っても熊被害の可能性が生まれている状態。

市街地に降りてくるのは、天候不順などもあり山間地域に餌となるどんぐりなどが不足しているので、それで山から出てきて農作物を荒らすらしい。で、それに味を占めると、農作物ですから安定的に熊からみたら獲得出来るので、ますます山から出てきてしまう。さらに市街地に出ると、ゴミ集積所もあって、そこには食べ物の残り等もあり、一端そう言うものの味を覚えてしまうと、もうそう言うものを狙ってますます市街地に出没するらしい。人を襲った熊も、その味を覚えるとますます人を襲うようになるので、結局は捕獲して山に戻しても元に戻るから、射殺して駆除するしか無いらしい。それを幾ら実情を知らないからと言って「残酷」とお気持ちだけ同情するのも無責任なわけですよね。似たような話は、色々な場合が有るわけですし、少し前には日本がやり玉に挙がっていた鯨問題何かも、元々はそう言うよく言えば善意からの行動が、結局は変質してクレームビジネスみたいなものになったのが問題だったけれど。「自然との共存」とはよく言われる言葉だけれど、自然の中に入ってしまえば人間なんて一番弱いレイヤーの存在なわけで、精々「自然を取り入れた生活」くらいが関の山。ネットが発達したこともあるんだろうけど、現実の切実さが消えてしまい、無意識に情報が撮り張りされたり変質して伝わり、それが更なる誤解を生むという負のループを解決する方法が何か無いのかと感じます。

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