今週火曜日に放送された「マツコの知らない世界」の後編、「和製英語の世界」が久々に個人的に刺さる内容でした。この回は、前編が「ブドウの世界」で、これはこれで面白い内容だったし、マツコデラックスが食べるシーンのある回は視聴率も高くなるらしく、多分番組としてはこちらがメイン立ったことは確か。だからか、放送時間比で言うと、前編:後編=6.5:3.5位の割合のは仕方ないのだけれど、だからこそ後編の内容が尺が短くて物足りなくて、是非続編を期待したいところ。何なら1時間全部この「和製英語の世界」でも良いくらい。
出演したのは、北九州私立大学准教授のアン・クレシーニ氏。最初に見た時に、どこかで見た記憶が朧気な柄に感じて、もしかしたらYouTubeとかで彼女の動画を見たことが有るかもしれないけれど、だからと言って放送内容がつまらなかったわけでは無く、本当に物足りなく感じる位個人的には刺さった内容。内容は、「ベビーカー」とか「ウインカー」とか、本来英語表現には無いけれど、日本では「外来語」として認識されている日本製・日本生まれの「英語(みたいな日本語)」=和製英語の成り立ちや背景などの話。最初から日本語が凄く流ちょうだったので、てっきり日本人の男性と結婚して日本で生活している人なのかなと思ったら、ご主人もアメリカ人ということで、それでここまで日本語が流ちょうで渇日本語の研究をするなんてどういう背景なのか番組を見ている間は不思議でした。Wikiで調べてみたら、アメリカや日本で多くの日本人の知り合いとの関わりが有って、それでこう言う事に興味が生まれたらしい。
「和製英語」に関しては、それが本来の英語だと誤解して元々の英語が見えなくなってしまう問題があって、個人的にはあまり好きでは無いのだけれど、番組の中でもマツコデラックスも指摘していたように、日本語の柔軟性の現れである事には同意。クレシーにさんが紹介していた、和製英語の構造パターンの一つに「元々の英語の省略形」というのが有ったけれど、この「省略する」「短くまとめる」という傾向は、日本人が得意に小型化とか機能集約型の製品開発にも表れている、日本人としての「性質」だと思うなぁ。また、「オーブントースター」が和製英語だとは知らなかったんですが、本来の「Toaster Oven」が何故かひっくり返って日本で使用されて一般化してしまった単語らしい。英語的には、"Oven"という「焼き物の機械」という意味が主で、その使用目的として版を焼くためのものという事から"Oven for Toaster"が"for"を省略してひっくり返って"Toaster Oven"になったんだろうと思うのですが、日本語的には「オーブン」と聞くと大型の焼き物の設備がイメージされるので、小型のパン用の装置だけれど機能的にはオーブンみたいなものという事で「オーブントースター」となった気がする。
終盤には、所謂「ギャル語」が取り上げられていたけれど、言葉は生活スピードが早くなると、どんどん短縮されていく年言う話を昔どこかで聞いて、個人的には凄く納得するし面白い内容だとずっと思っています。でもそうなると、最終的にはひらがな50音に全ての日本語が集約されてしまうことになるのだけれど、流石にそれは無理だと思う。中国語の「四声」じゃ無いけれど、一つのひらがなに異なるイントネーションを割り当てても、話し言葉は成立しても書き言葉が意味不明になりますからね。韓国語のハングル文字が、発音の表記をしているので漢字を不使用にした故に、同音異字の判別が出来なくなったようなことが日本語でも起こるのだろうか。考えてみたら、江戸から明治に変わった時に、大量の外来語が日本に流入してきて、それを当時の人達が漢字を用いて「日本語化」し、それが今では漢字の本家中国へ逆輸入されて使用されているわけですからね。聞いた話では、今の中国語で使用されている言葉の半分くらいは日本由来の言葉らしい。まぁ、英語だってアメリカ国内でも東西と南北では結構違うし、同じ英語圏でも米語と英国語でも違う。英国圏であっても、本家イギリスと、オーストラリアとかインドでも違う。言葉は生き物だし、生活の一部だなと再認識した内容だったと思います。
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