2023年8月8日

趣味で解決するテクノフォビア

ジャーナリストの佐々木俊尚氏のラジオでの発言を文字起こししたニッポン放送の記事。 「テクノフォビア(Technophobia/科学技術恐怖症)」なんていう言葉、久し振りに聞いたなぁ。自分がこの言葉を最後に効いたのは、丁度社会人になりかけの頃、企業がコンビューターシステム導入を競い合い始めた頃じゃ無いかなぁ。それまでの紙物しか無い会社組織に、「電算化/コンピューター化」ということで、事務処理の電子化が始まっていた頃。まだ情報共有とか情報処理みたいなものは殆ど無かった時代だったと思います。それこそ、BBSとかニュースグループあたりが、今の「集合知」の世界の基礎の基礎みたいな感じだった頃かなぁ。当時も、コンピューターで事務処理が全て進み、事務職はいなくなるみたいな話がまことしやかにされていた気がする。

その後登場した「パソコン」時代には、そんなにこの言葉が使われた記憶は無いんですよね。それって、パソコンの普及が企業系よりは個人の趣味、主に音楽再生(MIDI)とか、カラオケソフトとか、年賀葉書作成、そしてパソコンゲーム見たいな分野から浸透していったから、「テクノフォビア」という言葉が出る余裕もなかったからかな。あと、企業に浸透し始めた頃は、最初はそれまで利用されていたホストコンピューターのホスト端末の代替としてパソコンにコミュニケーションソフトを入れて利用されていましたからね。ホスト端末が一台100万円位の時代に、パソコンに3270エミュレーターとか5250エミュレーターのソフトとそれぞれの専用アダプターを入れたものならば、50万円以下で購入出来たから、これは企業から見たら大きな節約になるわけだし。

昔は日本のカラクリ技術で作られた動く人形とか、時計とか、そう言うものが日本人は得意で、その後の「技術立国日本」の頃を見ても、決して技術革新だとか技術改革に躊躇するような国民性でも無いと思うんですが。ふと感じたのは、趣味とか遊びの分野での技術改革とか新規なものには直ぐに飛びつくけれど、それは目の前でそう言うものが「実現される、体感できる」から受け入れられるのかなと言う事。マイナンバーカード何かがその最たるものだと思うけれど、実感できない事とか体感できない事の様なもの・事に対しては、逆に拒絶反応が大きくなるのかなぁ。その当たりは「今困っていない、自分が困っていないものなら、そのままにして置いてくれ」という安定主義みたいなものも日本人には強いのかもしれない。仕事でも、何かトラブルが有った場合、本当はその原因を特定して対策を作って、次からはしっかり工程管理して問題の再発を防がないといけないのに、日本の場合は結局みんなが何とか間に合わせて辻褄合わせで何となく解決してしまうから、そのまま変わらないことが良しみたいな世界観に。で、担当者が異動した途端に、問題が再燃してアタフタしてしまう、見たいな。

マイナンバーカードとそう言う「趣味・面白み」との組合せって、何か可能になるだろうか。例えば、運転免許証と統合された場合、ガソリンスタンドやドライブインや道の駅でマイナンバーカードを提示すると、割引されるとかどうだろうか。そこまでしなくても、マイナポイント付与の時にはあれだけマイナンバーカード作成ブームが来たわけだから、あれを定期的に行うだけでもマイナンバーカードの取得率は大きくアップするんじゃないか。何度も書いていますが、アメリカの場合兎に角何かするにしても「SNS (Social Security Number)」が必要になるわけです。ホテルの宿泊には不要だけれど、アパートを借りる時には契約書に必要になるし、レンタカー利用には不要だけれど車購入には必要だったり。後は、銀行口座開設にも必要だとか、ICチップも入っていない番号と顔写真が印刷されたカードが生活の中心というか基礎になっているわけで、あれくらいの利用範囲があれば嫌でも持とうと思うだろうし。私の場合だと、幾つかの病院に通院しているので、今は健康保険証に、1年ごと更新の「健康保険限度額適用認定証」、そしてお薬手帳を持ち歩いています。お薬手帳はアプリ版も有るけれど、それ以外は物理的にカードだったり上の証明書を持参しないと行けない。これがマイナンバー保健省になれば、全て一つに纏まるのは自分的には凄く利便性がアップすると感じられます。そういう、ある意味「アハ体験」みたいなものをもっとマイナンバーカードで実現していくことが強く求められるんじゃ無いかな。

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