2023年8月3日

犯罪行為助長のメディア

こういう話を嬉々として報じる、自称「メディア」。本人では無く、顔写真等を使用して顔認証を通過しようとする成りすまし行為は昔から有る古典的とも言える手法で、その対策方法も、例えばIRカメラ(赤外線カメラ)を併用して、生体(体温)かどうか判断したり、3Dカメラで立体映像として認識して、平面的な写真と区別する方法だったり、瞬きなどの動きを検知して写真で無い事を判断したりと、ハードウェア・ソフトウェアの両面で技術開発は進められているもの。マイナ保険証の認識技術がどの程度のものか分からないけれど、仮にこれくらいの写真との区別が出来ないとなれば、今後対策が進められれば良いだけの話し。と言うか、現行の保険証だと、写真なんか被らなくても不正利用出来てしまうことが問題なわけで、そっちは不問なのかと小一時間。

大体この病院では、受付の人は居ない「無人受付」あるいは「セルフ受付」なのだろうか。確かに、今のマイナ保険証の端末が、写真と本人の区別が付かない性能のものであったとしても、見て見ぬ振りをしない限りはすり抜けは出来ないはず。記事では、こう言うことがあるからマイナ保険証に反対という事らしいけれど、今の保険証で対面対応しているのだから、同じ事をやればこういう成りすましは防げるので、反対理由にはならないと思う。マイナ保険証に関しては、殆どの場合現行の保険証を廃止してマイナンバーカードに統合する事しか言われないけれど、それによって複数の病院での通院記録や病歴がまとめて参照出来るので、リスク回避や効率的な治療等が可能になることがマイナ保険証のメリットの一つのはず。何れの方法にも、メリット・デメリットが有るけれど、その中でもより利益の大きい方、より効率的な方法、より将来に繋がる方法を考えるのが大人の仕事なのでは。単に、駄目なことを探して晒すことで「ほらね」というのは、子供の悪戯みたいなもの。

コミュニティノートにも書かれているけれど、この院長の行為はマイナンバー法違反になるわけで、それを報じている東京新聞も犯罪幇助の罪にはとられないのだろうか。まだ移行期間という事も有り、現在のマイナ保険証に色々な問題や課題があることは事実。特に、富士通系企業が開発したソフトに問題がありそうという話は以前から言われていて、その改修作業は早急に進めないといけないけれど、それ以外の多くの問題は既存の保険証のデータとマイナンバーカードーのデータの「揺れ」が問題な訳で、これは確認も修正にも時間が掛かる話。でも、一度その「揺れ」が認識されて統一されれば、それ以降は再発する事は無い問題でも有るわけで、ある意味問題発生時に速やかに対応出来れば良い問題でもあるんですよね。そういう問題が、例えば全体の何割とか、あるいは全国民対象だから何%というレベルでは問題だと思うけれど、今の所そんなレベルでは無い。逆に個人的には、どんどん騒いでみんなが自分のデータを検証して、そこで問題無いことが確認されれば良いし、問題があると分かったらそこからどんどん修正して行けば良い。行ってみれば、フィールドトライアルをどんどん実施して、走りながらバグ出しするようなオンザフライモードで改修するのも有りだと思う。

この検証をした院長氏の説明も矛盾していると思うのは、地元の患者さんしか来ない病院なので保険証で十分という考えらしいけれど、それって地元の良く知っている人が患者さんだから、成りすましされれば直ぐに分かるという事でも有るんでしょう。それならば、現在の保険証で成りすましするような場合の対策として、マイナ保険証を導入する方が病院のためになるのでは。また、幾ら地元の人中心とはいえ、この病院以外にも通院している人もいるでしょう。そう言う人は、そちらの病院ではマイナ保険証を利用していたら、そちらの病院ではこの病院での治療情報が分からないから、治療品質は低いままになるだろうし。 福島第一原発に関しては、メディアは「風評加害者」として批判されることが多いけれど、とうとう「犯罪加害者」にまでなってしまったのか。

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