安倍元総理殺傷事件から一年。あの衝撃的な事件から一年が過ぎたと言うけれど、何かもっと昔のような、しかしもっと最近のような、時間軸がよく分からない記憶が戻ります。それだけ衝撃的な事件だったと思うし、容疑者の裁判もまだ始まっていないことは、やっぱり異例な事件だったと再認識させられます。
安倍晋三という政治家、あるいは総理大臣としての評価は賛否多々あるとは思うけれど、やはり歴代最長の政権を担い、しかも一度は1年足らずで体調不良を理由に辞任したのに、その後自民党の総裁選を勝ち抜き二回目の首班使命を勝ち取り、その後の長期政権を成し遂げたことは「異例な政治家」であったことは事実だと改めて感じます。 だからこそ、二回目の制限最後も一回目同様体調不良を理由に突然の辞任発表だったし、政治家としての最後もあの襲撃事件という余りの幕切れで、本当に色々な意味でこの人は日本の政治史に大きな痕跡を残した人だと思います。
何度か書いていることだけれど、この人の最大の貢献は「日本」という存在を国際的に回復させた外交での結果が一番大きいと思う。国内問題に対しても、消費税の二回の延期だとか、所謂「アベノミクス」による経済回復、さらには様々な支援措置等もあったけれど、正直アベノミクスは道半ばで終わってしまったし、政党としての目標である憲法改正に関しても、あれだけ国会で勢力を維持していたのに、大きく前進したとは言えない。敵も多かったから、「モリカケサクラ」のような、言いがかりみたいなもので時間やリソースを浪費したこともあるけれど、あれだって安倍氏がもう少し考えて行動していれば、あるいはもっと強く出ていれば、あそこまでこじれることも無かった気がします。直接の責任は一部野党にあると思うけれど、それ以上に無責任だったのは報道では無く宣伝に終始した一部メディアだったと思うけれど、ああいうことが無ければ、もっと世の中が良くなっていたのかなぁ。
良くも悪くも長期政権となった小泉政権の後は、安倍氏、福田氏、麻生氏と短命政権が続き、そこから「あの民主党政権」が生まれてさらに時間が浪費されて。やっと第二次安倍政権が復活して谷底から這い上がれるようになったのですが、安倍氏の後菅政権がコロナ禍もあり予想以上に短命で終わり、その後の岸田政権も不安が感じられたけれど、何とか2年は過ぎそうだから、前回の短命政権の連鎖よりは少しマシかも。今の所、野党(立憲民主党)の敵失に助けられて何とか政権維持出来ているけれど、不安定感は否めない。と言うか、ポスト岸田が見えないので、自民党の中でも有る程度岸田政権が続いて欲しいと言うような気持ちがあるんじゃ無いかと勘ぐりたいくらい。そういう状況というのは、政治家にとっては安定しているのかもしれないけれど、国民にとっては成長も無いから不幸なわけで、やはり何かアクションを期待したいところ。例えば経済の更なる活性化を目指して、某かの減税措置をするとか。今では、色々な目的のために増税の話しか出てこないけれど、例えば税収が70兆円超えたり、年金の運用益が3兆円近くの黒字化したりとか、さらには賃上げもやっと中小に波及してきたようなので、暫定的な措置でも良いから減税措置をする事で、国民の生活も楽になるだろうし政権としても次に向けて足場が為が出来るだろうし。安倍氏の功績や問題はそれぞれ時間を掛けて評価するとして、一年過ぎれば一応喪も開けるわけだから、次に向けて進むことも考えて欲しい。それが最大の供養になると思う。
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