2023年3月19日

小西文書事件の行方

ここ最近世間を騒がせている、所謂「小西文書事件」。3月17日に総務省から、今回の総務省からの流出文書に関する追加報告書が公開されて、その中で今回の疑惑と小西氏等が指摘している「放送法変更」に関して、

本件の過程で、放送法4条の解釈を変えるよう強要されたことは無かったことは確認された

と明確に疑惑を否定。いつもの様に、Nathan氏のまとめ記事をお借りしますが、8年前に高市総務大臣(当時)が発言した内容は、其れ以前に民主党政権時代に出された答弁を踏襲しており、大きく変更するものでは無い。また、その8年前の時点では特にメディアや放送局から答弁に対して今回の様な異論や反対意見が出されたわけでは無く、殆ど騒動になる事も無くそのまま流れていった事象。今回小西氏が公開した総務省の文書資料の内容にしても、もっと極端な例を要求した礒崎氏を宥めて以前の答弁踏襲させた流れが示されているわけで、正直なんでこれで「放送法が改変された」と騒ぐのか理解出来ない話でした。

文章の内容を時系列に追えば、総務省側が働きかけて大臣答弁をこれまでを踏襲した内容で収めているわけで、高市氏が何か要求したとか言う話では無い。ところが、その「総務省の働きかけ」に関して、高市氏側にはその覚えが無いと言うことを「捏造」「辞任」と言ってしまったから、小西氏とか立憲民主党側が色めき立ったわけで、そこは大きな反省点でしょうね。ただ、騒いでその文書の出所を確認したところ、総務省内部で作成された「行政文書」である事が分かり小西氏側は色めき立ったけれど、更に追求すると「行政文書」では有るけれど、正式に作成して配布されたものでは無いものの含まれることが分かり、さらに確認を続けると、省内の一部グループ内で独自に「作成」されたものであることが分かってしまう始末。言葉尻を捉えて追求の矛先を代えたりしているものの、結局は「捏造」と言われても仕方ないような文書であることが分かってきているわけで、そうなるとこの「小西文書」の出所がどうなっているのかと言う疑問の方が大きくなります。 

今回公式に承認された省内の文書では無いことが確認されたわけですが、それならそれで、そんな存在すら部外者には定かで無いような文書が、どうして外部の国会議員の手元に渡ったのか、それは大きな機密情報管理の問題ですよね。極々一部の人間しか知らないような言ってみれば覚え書き、メモ書きレベルのものすら流出するなら、より多くの人が関わるもっと重大なしかし正式に承認された文章なんかもっと簡単に流出できてしまうのでは。流出させようとする内部の人間に対しての規制をするとともに、そう言う事を誘発するあるいは要求する外部の人間(=小西氏)に対しての規制も必要なわけで、それが現在一番大きな疑問では無いだろうか。国会議員の小西氏は、不逮捕特権があると思うのですが、入手した資料を国会活動以外の場(SNS)で公開しているので、不逮捕特権の適用外となるらしい。更に腑に落ちないのは、今回の文書は半年以上前、前回の参議院選挙前に入手していたらしいと言う事。それならば、参議院選挙前にぶつければ、言い方は悪いけれどウソでも選挙に対しての影響は大きかったのでは。しかも、選挙ですから放送で取り上げられる内容で自党に不利なことに対しては、この件で批判する事も出来ただろうし。たまたま時間が無くて文書の内容を読み込む余裕が無かっただけなのか、何か別の意図があってこのタイミングにしたのか不明ですが、それならそれで機密情報をその期間保管していたことになるわけで、それって国会議員の守秘義務とか行動規範とかいう点で失格では無いのか? と言うか、彼自身旧郵政省の官僚だった訳で、そう言う事も熟知しているのではないのか。

昨日夜のTBS系某ニュース番組でも、相変わらず発言の一部を切り貼りして、高市氏に非があるような印象の映像にしたりしている場面を見ることがありました。総務省が否定した時点で小西文書自体がその内容に関しては信用できない情報(一部正しい情報も有るだろうけど)認定されたわけで、だからこそ機密情報管理の観点からは総務省側と小西議員側の責任追求をこれからやらないといけないと思う。総務省側では、名前の出ている当時の関係者で、既に亡くなっている人、退官して別の企業に就職している人も居るみたいですが、まだ異動したりして省内にいる人も居るので、そういう人達に対して万一のことがないように配慮もしているような話も聞きます。そう言えば、モリカケの時に当時の財務省関係者を追い詰めていたのは、今回と同じく、小西-杉尾コンビだったからなぁ。そう考えると、前回の件から彼らは全く反省していないことになる。まぁ太陽が西から昇ってもそんなことは無いだろうなぁ。とっとと、こう言う無駄な時間を費やすことを止めて、もっと切実な問題に対しての有意義な議論を進めて欲しい。その上で、結果的に不確かな情報を振り回して、国会や世間に対して迷惑をかけたわけだから、小西議員だったりそれを容認した立憲民主党に対しては、それ相応の反省と対応が必要だと思う。で無ければ、結局彼らはⅢ度目の騒動をまた何処かで繰り返すだけでしょうね。それって、民主主義に対して大きな欺瞞だと思う。

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