2023年3月13日

コーヒーメーカー市場


ITmediaに掲載された、タイガー魔法瓶が硬球コーヒーメーカー市場に参入したという記事なんですが、一般的に「コーヒーメーカー」と言えば、ドリップ式のものが殆どだったと思いますが、今回の製品はサイフォン式コーヒーメーカー。多分この手の製品としては初めてのサイフォン式コーヒーメーカーじゃないだろうか。 実はこの製品、少し前にたまたまYouTubeを流し見していた時に、コーヒー関係のチャンネルだったかと思うんですが、東京ビッグサイトか幕張メッセで開催されていた、喫茶道具の展示会みたいな場所で内緒の製品紹介みたいな感じでこの商品が紹介されているのを見たことがあります。ドリップ式と比較して、構造的に結構難しくなると想像されサイフォン式コーヒーメーカーなので、大丈夫なのかと個人的に心配したんですが、製品販売されるということは改良されたんでしょうね。

何度か書いていますが、うちの母親は昔喫茶店を経営していて、コーヒーは売り物の一つだったんですが、そのコーヒーは基本サイフォンで淹れて出していたので、私も子供の頃から手伝わされていたので、自然サイフォンで淹れる事は「普通の事」になっていました。実際大学入学で家を出て下宿する時には、サイフォン一式と電動式のコーヒーミル、あと万一の場合様にドリップソーサーやら、更にさせに何故かマドラーやメジャーカップやら、「それってバー用品だよね?」というものまで、独立祝い(?)で貰って家を出て、以降毎日の様にサイフォンでコーヒーを淹れる生活が始まりました。サイフォンの良いところは、ドリップ式に比べてその人の技量による味の差が出にくいという所だと思います。テレビドラマなんかにも、見栄えのためにサイフォンは登場するんだけれど、ボコボコ沸騰させていたりしてあれは酷いと重いますが、ちゃんと時間とお湯の上がり具合を見てやれば、凄く簡単に美味しいコーヒーが淹れられる便利な「機械」と言って良いと思いますね。

このサイフォン式コーヒーメーカーは、確かコーヒーミルも内蔵していて、豆を入れてそれをセットするとサイフォン式でコーヒーを淹れられるのですが、確かこのコーヒーメーカーはサイフォンの位置が逆じゃ無かったかな。一般のサイフォンだと、下のフラスコにお湯を入れて、底にコーヒーの粉を入れたロートを刺して加熱すると、下から上にお湯が上がって(これがサイフォンの原理)コーヒーを抽出し、一定時間すぎて下で加熱しているアルコールランプ(最近は電熱器らしい)を外せば、末に上がったコーヒーが下のフラスコに落ちてきて完成と言う仕組み。でも、このタイガー魔法瓶のサイフォンは、そのお湯と粉の位置が上下逆だった気がする。そうそう、その時に使っていて今も使っているコーヒーミルなんですが、これ、鋳物製の赤い色のもので、よく喫茶店にある大きなミルの小型版みたいなもの。多分カリタのこのモデルの古いバージョンだと思うんですが、これでガリガリと豆を挽くのになれているので、初めて手動ミルを使った的まどろっこしくてイライラしたなぁ。もう30年以上使用しているので、そろそろ買い換えようかと思っているんですが、結構値段もするしまだまだ問題なく豆はひけるし(粉砕する歯の部分が真なっているので、細かさの調節は感に頼る必要が有りますが)、まだまだ現役で頑張って欲しい。

うちは、元々緑茶はよく飲んでいたし、喫茶店を始めてからコーヒーもよく飲むようになったし、私自身は何度かシンガポールに言っているうちにTWGで紅茶にも目覚めたし(笑)、これで烏龍茶を飲み始めたら完璧かな(マテ)。手軽さでは、コーヒーメーカーは一番だし、例えば大人数の時に多めに作る場合には便利だけれど、2杯用、3杯用位の手頃なサイズのサイフォンでポコポココーヒーを淹れるのもいいものです。サイフォンの場合、お湯がロートに上がったら、大体2分~2分ちょっとそのままにしておき、底から圧力が抜けてコーヒーが落ちきるまで、2分半から3分位で完了するのが一つの目安。この2~3分位の時間、ボートサイフォンの様子を眺めているのが、結構良い感じの癒やしの時間になるんですよね。最近は電熱ヒーターでフラスコのお湯を温めるのでちょっと風情が無いんですが、昔ながらのアルコールランプの場合、そこにアルコールランプの炎の様子も加わるので、さらに癒やし効果は満点。タイガー魔法瓶さんの製品を否定するわけでは無いのですが、ああいう時間はなかなか貴重だと思います。同じ理由で、ドリップ式のコーヒーメーカーも良いのだけれど、あれも手でお湯を注いで粉の様子を見ながら抽出するのが、また一つの癒し。コーヒーを「飲むだけ」ではなく、「淹れる」所から楽しむと、また一つ違った楽しみと味わいがあると思いますね。

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