タイムパフォーマンス、タイパという言葉の背景にある社会状況について考えました。/「暇つぶし」って21世紀社会から消滅しつつあるのでは | 佐々木俊尚「毎朝の思考」/ Voicy - 音声プラットフォーム https://t.co/0dkFYnaMqM
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) January 15, 2023
昨日聞いた、佐々木俊尚氏のvoicy。タイパ(タイムパフォーマンス)に関しての話何ですが、偶然にもその日の午後のワイドショードは、最近発売されている「タイパ家電」の特集をしていて、「入れっぱなし調理」とか「おまかせ洗濯乾燥機」とか、まぁ最近流行の家電製品の紹介などをやっていました。
そう言う「タイパ家電」というのは今の売れ筋商品の一つらしく、結構最近テレビでの紹介番組とか特集でも見るんですが、根の深い天の邪鬼の自分(爆!)は「それで本当に便利なんだろうか」と感じてしまう商品でもあるんですよね。例えば、タイパ家電の筆頭とも言える鍋型の加熱調理器。材料と調味料を入れてセットしてスタートすれば、1時間、2時間後には煮込み料理やら炒め物とか、何もしなくても調理されて出来ている、というもの。最近では、圧力鍋の機能も含む物ものもあって、時短には大いに役立つ物らしい。あるいは、最近はちょっと見なくなった気がするんですが、ドラム式の鍋が回転して、中に入れたご飯とか野菜を炒めて、炒飯とか肉野菜炒めとかを自動で調理してくれる器具とかも、一時期よく見た物。で、その手の調理器具を見ていつも思うのは、それだけを調理して完了するなら良いけれど、例えばシチューを作って炒飯も作ってと、幾つかの物を調理するのに、並行作業するには複数台用意しないと困るじゃ無いかという事。コンロならば、二口、三口とあるから、並べて平行して調理出来るのに、そう言う固定の調理器具を用意すると一つずつ順番に調理するから、余計時間が掛かるんじゃ無いかといつも感じてしまいます。
実際には、全ての調理をそのタイパ家電で徴するわけでは無く、時間の掛かる物手間の掛かる物の調理に利用して、それ以外の例えばご飯を鯛ちり汁物を作ったりはコンロを使うなど平行して作業するんでしょう。でも、それならばそれで、コンロで煮込み調理をしても良いわけで、別の調理器具を使ったら使った後の片付けとか逆に面倒にならないのか心配になります。あと、余計な場所も必要になるわけだし。それに「タイムパフォーマンスがアップする」というけれど、その間何か別のことをやるわけで、余分な時間が出来ても別の仕事を入れたらゆとりは逆に無くなる気がする。考えてみたら、究極の「タイパ」は、食事に関して言えば、テイクアウトだったり惣菜を購入したり、何ならUber Eatsとかのデリバリーサービス利用が最大のタイパかもしれない、と言うと無粋か(笑)。でも、正直なところ最近のタイパ家電って「タイパしている気分が味わえる家電」って言う気がするんですよね。
話を元に戻すと、佐々木氏はタイパを重視する余りに「暇潰し」という一見無駄だけれど、生活の余裕だったり新しい発見の機会にもなる時間が減っていることを指摘されてい増す。それって例えば調理する時に鍋をかき回している時間も、ある意味「暇潰し」の時間で、その間は無駄な時間を過ごしているように感じるけれど、実は自分自身のヒーリングの時間かもしれない。勿論、作業の効率化は必要だと思います。コンロだけで無く、電子レンジを活用するのも良いと思うし、こう言う自動調理器具を活用する事も良いと思う。肝心なのは、その機械に依存するのでは無く、どうやって活用するかという事なんですよね。多分そう言う使い方をすれば、折角購入したタイパ家電が、数回利用して棚の奥に仕舞い込まれることも減るような気がする。効率化は重要だけれど、その中でも「緩急を付ける」という事が、仕事でも生活でも一番必要で大切な事で、その為のタイパなら良いけれど、タイパする事に満足してはいけないと思う。
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