2023年1月7日

リアル書店の逆襲

B&N (Barnes & Noble's)と言えば、昔頻繁にアメリカ出張をしていた時には、週末や休みの時によく行って暇潰しを助けてくれた、確か米国一の巨大書店チェーン。ところがAmazonの台頭で書籍購入がオンラインに移行し、売上げが低迷すると数年前に投資会社に買収されたけれど、それが原点回帰して売上げを伸ばしているという話。

最初にB&Nを知り入ったのは、多分最初の出張の時の最初の週末にホテル近くの大規模モール(当時のNorth Carolina州で最大のモールだった)に行った時だと思うんですよね(1988年か)。当時の日本だと、「大規模書店」と言えば、今は閉店している東京駅八重洲口前の八重洲ブックセンター位だったと思うのですが、巨大だと感じた八重洲ブックセンター位の広さの、かつちょつと古い感じの豪華な内装の書店。更にビックリしたのは、今では国内の書店では普通にあるけれど、書店内にコーヒーショップ(スタバだったのか)が入っていて、そこでコーヒーを注文し、そこで店内の書籍を読んだりすることが出来る事。コーヒーショップだけで無く、書棚のあちこちに椅子が準備されていて、購入する・しない関係無くそこに座って書籍を読む事が出来ることにもビックリ。日本だったら、すぐに追い出されるのに(笑)。

アメリカの書籍の場合、日本の物と比較して「厚くて重い」んですよね。所謂「ハードカバー」と呼ばれる形態が主流なので、日本で言えば辞書とか辞典みたいな本を何冊も抱えて歩いている人はよく見るし、電子書籍が普及する前は、そう言う本を何冊も機内に持ち込んでフライト中に読んでいる人を普通に見ました。日本だと、B5サイズ位の小型版でも稀で、殆どの場合は小型軽量の文庫本位が精々だと思うので、やはりアメリカ人は書籍でも筋トレするのかと勝手な想像をしたりして(笑)。でも、2000年に入ってからだろうか、機内で書籍を読む人がKindleを使い出して、その割合が段々と増えて行ったのは。今では、昔のようにハードカバーの書籍を広げている人は見なくなっていたなぁ。大体、機内の機内誌にしてもどんどんオンラインに切り替わっているくらいですからね。でも、先日のGuamのフライトでは、UAの機内誌「HEMISPHERES」が前のシートのポケットに入っていて、凄く懐かしく読んでしまったけれど(笑)。

その八重洲ブックセンターですが、最初に行ってビックリしたのは、フロアー事に書籍の種類が決まっているので、目的のフロアーに行けば、例えばパソコンの技術系なら〇階、文庫本なら△階と、凄く便利だったこと。自分の場合は、確か3階だったかな、パソコン関係の書籍・雑誌のフロアーと、上の方の7階だったか文庫本のフロアーに入り浸っていました。新幹線の待ち時間で30分もあれば十分にブックセンターまで行って目的の書籍等も見つけられましたからね。特にSF物の文庫本では、地方の書店だと最新のものしか入荷しないので、それで気に入った作者さんが見つかると、次に八重洲ブックセンターに行った時に、その作者の以前の作品など殆ど全て揃っているので、それらを箱買いした事も有りました。今ならAmazonで作者名で検索すれば一発何ですが、それと同じ事がしかもそこで内容を読んでみて自分のお気に入りになれるかどうか迄判断して購入決断出来るので、本当に夢のような空間。ああいう雰囲気が、最近のB&Nでも復活しているんでしょうね。書店側としては、限られたスペースで売れ筋の書籍を出来るだけ起きたいだろうから、中々そういうビジネスモデルにするのは難しいだろうけど、最近では地方の書店でも店主が拘った書籍の品揃えで人気が出るとか、古本屋さんでも特定の分野や内容に特化した書店が生き残っているという話も聞くので、そう言う少しコアな部分をうまく活用するのが肝なんでしょうね。それって飲食関係でも同様だと思う時、ECサイトが充実している現在では、汎用品というか一般的なものを大量に販売するビジネスモデルは、実店舗では厳しいと思う。今年アメリカに行く機会があったら、B&Nにも久しぶりに行ってみたいなと感じた記事でした。

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