2022年12月23日

米国訪問

世界的に衝撃を与えた、ゼレンスキーウクライナ大統領の、アメリカ電撃訪問。その直前には、ロシアとの激戦最前線であるドネツク州バフムートを訪問して、現地で戦う兵士に勲章授与などして表彰し戦意高揚を狙ったわけですが、よほどの自信と準備が無ければ、そんな最前線に軍の最高司令官が訪問するなんて言うのは出来ないと思うなぁ。 で、それだけでもかなり異例なことなのに、そこからポーランド経由でアメリカ訪問を行い、米国議会で演説をして来年の支援まで確約させてしまった。今のバイデン政権はウクラナイ支援に前向きだけれど、先の中間選挙で下院議会を共和党が奪還したので、支援の先細りも予想されていたからとの事ですが、それにしてもまだ戦いの真っ最中でも国を離れる余裕が生まれたと言う事だろうか。

ロシアのウクライナ侵攻は、1年戦争になりそうなことは確実で、問題はさらに戦闘機関が伸びて2年、3年と続くのかという事。ウクライナには西側諸国から支援がまだ続いているけれど、ロシアは基本時刻での保有分の武器弾薬でなんとかするしかない。それも最近では枯渇してきて、とうとう北朝鮮やイランからの輸入に頼るようになったという報道もあるけれど、北朝鮮やイランにしても、十分な量をロシアに渡せば自国の国防に影響が出るだろうし、それらの国だって決して潤沢に準備出来るわけでは無いと思うけれど。

最近では、中国もロシアと距離を取るようになってきたように感じられるのは、国際的な批判もあるだろうし、あと中国国内のコロナ禍とかそれに伴う政情の不安定さが少しずつ出てきた事も影響しているのでは。ここで表立ってロシアに肩入れをすれば、世界的に批判されることは確実で、そうなると静かに周辺に浸透したいであろう中国としては、その行動が停滞することになるだろうから嬉しくは無い。彼らとしては、世界の注目がロシアに向いている間に、静かに自分達の「確信的利益」の確保なり、担保を確実にしていきたいのだろうけど、今の所はその目標の達成度は志半ばのような気がする。それはそれで、中国に対しての緩やかな圧力になっていて、ある意味抑止力的な効果が有るのだろうけど、一方でその不満が突然爆発するリスクも彼らには感じるので、その臨界点に行く前に何か融和策なり方向転換をさせるようなイベントが欲しいですよね。

ウクライナは、暖かい気候の時は土地の多くが湿地帯のような緩い状態になり、それが固まる冬季が次の戦闘の時期になるらしい。近代戦に関しては、ウクライナ侵攻までは色々言われてきたけれど、結局は戦車や歩兵による力比べによる陣取り合戦という昔ながらの戦争が続いています。陸上戦なのでそう言う形になるんだろうけど、例えば日本の有事の時には、まずは航空戦力による制空権の確保があり、次に船舶による海上渡航作戦で包囲するような形になるんだろうけど、その場合は陸上戦力よりは、まずはミサイルとかドローンとか、空中戦力をどれだけ多種多様大量に準備出来るかが、勝利への飢餓になる気がする。日本にも、最新式のパトリオットミサイル導入や巡航ミサイルの開発が言われるようになってきたけれど、21世紀になって再びそう言う話が現実になってくるとは思わなかったですねぇ。そこが人類の愚かなことなのか、そうやって大きな犠牲を払いつつも何らかの成長を獲得していくのか。仮にそうだとしても、余りに残酷な気持ちだけは拭えないけれど。何となく、プーチンロシアは、このまま最後に自滅するまで突っ走る予感しかしないんですよねぇ... 来年こそは、コロナ禍終息も含めて平和な一年になって欲しい。

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