少し前にネットに流れていて話題で、とある車の操作性に関しての話がありました。ある車種のエアコンの操作部分が、これまでのボタン式の物理的な操作から、タッチパネルによる操作にかわっているため、操作性が悪いとかデザインを優先するとそうなるとか、見て操作しないといけないから危険だとか、いろいろな意見が交わされていて、仕事にも関係する話だけにちょっとおもしろく書き込みを見ていました。
この手の話で一番顕著なのは、私は飛行機コックピットじゃないかと思います。昔は、何百というスイッチやレバーが操縦席には並んでいたけれど、最近は「グラスコックピット」でタッチパネルを多用して、シンプルな操作I/Fに変わっています。もちろん、推力レバーとか操縦桿とか、物理的装置がそのまま残っているものもあるけれど、多くのボタンやスイッチ類は、階層化されるとともに、シンプルに複数のタッチパネルに集約されていて、多分コストダウンや重量の削減にも貢献していると思う。
タッチパネルの良さは、基本ソフトで画面を作成するので、配置とかデザインが自由にできる事。場合によっては、あとから更新してボタンを追加したり、デザインだって変更できます。もちろん、車とか飛行機の場合、統一されたI/Fでないと、万一の場合の誤操作につながるので、簡単にデザイン変更とかできないししてはいけないと思うけれど、そういう自由度の大きさはタッチパネルの一つの利点だと思う。もう一つは、情報を表示しながら操作することができるので、例えばON/OFFなどの二値操作以外にも、複数選択肢を与えたりすることも可能。それによって、操作性がシンプルになる場合もあるでしょう。このあたりの作り込みがうまいと、すごく使いやすい操作I/Fができると思うし、多言語サポートなんかも簡単できるのが大きな点だと思う。
逆に最大の問題点は、タッチパネルに触れたときが、本当にボタンなりを操作するために触れたのか、場所を迷って指が触れたのか、その判断ができないこと。物理ボタンだと、「右から三番目」とか、そのボタンを見なくても手触りで操作することが可能だけれど、タッチパネルでは最初に触れた場所が反応してしまうからそれができない。また、ボタンならだいたい手を伸ばして位置を判断できるけれど、タッチパネルでは「見て操作する」ことが大前提だから、例えば運転中の操作なんてできない事になってしまう。だから私は、今の自家用車でタッチパネルとともにタッチパッドがついていて、ここで操作できるのが良かったんですが、世間的には不評だったか次期モデルからはなくなってしまったのが残念。やはり、車のI/Fの場合は、常に手をおいておくハンドル部分に操作部分は集約してほしいけれど、難しいかなぁ。タッチパネルも、コストが下がってきて色々利用されているけれど、乾燥した指だと反応しにくいとか、不便な点も多々あるので、そういうところとの棲み分けというか兼ね合いというか、基本的な部分がこれからの改善点だと追う。
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