慶應大田中辰雄先生のこの分析は何度でも紹介しておきたい。「若い人はネット上での振る舞いに対して冷静かつ慎重で、むしろ中高年、高齢者世代のほうが攻撃的です」/分断やエコーチェンバーは本当に起こっているのか? ネット炎上の「正体」(飯田 一史) https://t.co/XXsFuFLZhY pic.twitter.com/i6iY73J1dO
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) August 25, 2022
最近では、「ネットでの意見=社会の大意」みたいな取り上げ方をするメディアが増えているけれど、実際は極々一部の人の意見がハレーションを起こしているだけに過ぎないという事。これは、長年ネットでの色々な様子を見聞きしていると当たり前の話なんだけれど、そうで無い人にとってはかなり意外な結果なんでしょうね。
若い世代は、特定の意見や極端に意見からは距離を置き、中高年層は逆にそういう部分にはまり込んでいく傾向があるというのは、凄くよく分かる状況。その中高年層というのが、私なんかよりも一回り以上上の世代で、学生運動華やかな時代にそのまっただ中にいた世代だと思えば、凄く腑に落ちる話。角材にメットをかぶり付近で顔を隠して学生運動をしていた人達が、今度は椅子に座りながらネットで同じ事をやっている、と言うイメージ何でしょうね。自分などは、そう言う人達の意見に多少はシンパシーを感じた事もあったけれど、だからと言って結局は暴力で解決する行為には全く同意できずに、結構冷ややかに未定気がします。
そう言う人達が、大学卒業後に就職に苦労し、結果的には比較的そう言う人達にも門戸を開いていたメディア関連企業に多く入ったので、今のバイアスが掛かっているようなメディア体制が形作られたという話はよく聞くんですが、そう言う人達はとっくの昔にリタイアしているはずなのに、最近の一部メディアはどんどんそう言う傾向を加速していくというのは、どう言う理由からなんだろうか。類は友を呼ぶじゃ無いけれど、結局最初に入ってきた人達がどんどん自分達と同質の人材を集めて、結果的にそうで無い人は受け入れられないような企業構造になってしまったんだろうか。
先の選挙とか、その前の衆議院選挙もそうでしたが、自民党など予定支持者は若い世代が圧倒的に多く、逆に一部野党に関しては高齢者層からの支持が厚く、それが世代間論争の様相すら生みつつあるという話は、ネットの世界での乖離が現実世界にも波及している証拠なのかも。記事の最後でマスコミに対しての苦言が書かれているんですが、私は今の「旧統一教会関係の報道」で一番利益を得ているのはその「旧統一教会」じゃ無いかと思っています。それを信じる信じないは別にして、ただでマスコミが教会を宣伝してくれるわけだし、それによって100%の人に興味を持って貰う必要は無く、仮に10%の人が関心を新たに持って貰えて、その1%の人とコンタクトが出来れば教会としては新しい信者獲得のチャンスが生まれるわけですからね。教会の怪しい好意を伝えるだけにとどめて、具体的に開示できる過去の事例紹介などで止まれば社会的にも怪しい集団という認識形成が出来たかもしれないのに、怪しげな教団の教義だとか目標だとか紹介して危機感を煽ろうとしたのが、逆に彼らの宣伝隊みたいになっている。極端な意見のアンバランスが存在している場では、それを補正的ような立場の存在が絶対に必要なのに、そのバイアスをますます強調して、少ない特定支持層の歓心を買う事だけを今の目標としている、レガシーメディアの存在が、中高年層の攻撃性をますます高める触媒になっている気がしますね。それが一番問題だと思う。
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