2022年8月1日

啓蒙か提案か

現代ビジネスサイトに掲載された、「白饅頭」こと御田寺圭氏のコラムから、リベラル野党が負け続けるたった一つの理由について。書かれていることは至極もっともだと思うけれど「啓蒙」という説明がちょっと新鮮に感じる内容。私はリベラル野党凋落の理由は、余りに与党特に自民党との対決姿勢を出す事で先鋭化してしまい、その為によりコアな支援者以外が脱落していく中、寄り強く支持を繋ぎ止めるためにますます先鋭化して行かざるを得ないループの結果だと思っています。その、ますます先鋭化して行くことを「啓蒙」と言えば結構的を射ているかも。

今日の別投稿でも、「悪いところを直すよりは良いところを伸ばす」という話を書いたんですが、「啓蒙」という行為の中には、この「悪いところを正す・直す・更生させる」という意図が有るので、人によっては凄く抵抗感を感じることになるでしょう。勿論、何田漢でも悪い部分でも見逃せば良いという話しではない。世の中の常識として、やはりその行為なり考え方あるいは姿勢は正されるべきと言う物は有るわけで、そこは無視せずに対応が必要。ただ、そうで無い部分であったり、自分と異なる部分に対して、それが自分規準で「正しくない」からといって変更を要求することは、相手にとってはストレスであり不満であり反発を生むしか無いもの。それならば、そういう部分を補って余り有るように優れたところを伸ばす方が良いのでは。

ただし、リベラル野党の場合は、その「啓蒙行為」を止めて別のことをやると言うよりも、自分達が先ず生まれ変わらなきゃいけない。野党に反論することも野党の仕事かもしれないけれど、それが全てでは無い。野党と言えども立法府の一員国会議員で有る以上、やるべき最優先事項は国民のために必要な法整備を進めて、寄り豊かな社会生活を提供する事。その作業の一部として、与党に対して意見したり足りない部分を補ったり問題点を指摘して修正する行為があるわけですからね。仮に与党に対して意見するのであれば、それなりに明確な根拠を示して行動すれば、それを理解して支援してくれる支持者も増えるだろうけど、結局は毎回問題として取り上げる内容は週刊誌報道からの物ばかりな訳で、言い方は悪いけれど野次馬が迷惑行為で騒いでいるだけ。熱烈な支持者は、それを喜ぶかもしれないけれど、明確な支持層でない場合にはそれ故に呆れられて反発しか生まないでしょうね。

一番の問題は、リベラル野党やその支持者達が、「自分達が正義、自分達が真実」という意識、考え方、行動に対して一部の疑問も持たないこと。以前はそう言う人達も少しは存在していたけれど、結局そう言う人達は離れてしまい、反対側の与党や自民党に移ったり、無所属として距離を置いたりしている。勿論、リベラル野党の言う事が全て間違いで、与党の言う事が正しいなんて言う事は全く無い。ただし、ここ最近の日本維新の会が成長して居ることを見れば、やはり国民が欲しているのは是々非々の対応であり、単なるお騒ぎ集団は必要無いと言う事な点ですよね。と言うか、れいわ新選組とかNHK~党とか、言い方は悪いけれどカルト的な正当に対してすら表が集まり議席を獲得出来ていると言う事は、本来リベラル野党が黙ってても獲得出来ているはずの支持者層が別の「刺激」に反応している証拠じゃないだろうか。つまり、啓蒙行為に嫌気がさした集団は、多くは不満は多々あるけれどそれでも聞く耳を持つ与党に流れる一方で、寄り刺激的なそう言う第三の野党に流れているんじゃないかと。最も啓蒙されるべき人達から啓蒙を受けさせられることほど馬鹿馬鹿しいことは無いでしょうからね。

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