2022年4月22日

避けられる営業職

幼い頃から引きこもり気味で、小心者で人見知りしていた自分は(????)、大学を卒業して就職先を選ぶときに、先ず一番重要視したことの一つが「開発系、エンジニア系として採用してくれる企業」という事。採用後に配属組織が決まるような場合だと、理系であっても営業職に回される場合もあると先輩から聞いており、個人的には戦々恐々としていて、それなら確実に開発系に採用してくれるところをと、当時は企業選択していました。それは最近でも変わらないらしい(笑)。 

その企業や職種によっても違いはあるだろうけど、少なくとも今の経済では某かの商品を販売して利益を得ることで自分達の給料も生まれてくるわけだから、その商品を売ってくれる「営業」さんは一番重要な存在と言えます。何もしなくても買ってくれる物も、少しは有るかもしれないだろうけど、それは極々稀な例であって、やはり商品を売り込んで販売数を上げて、それを継続していかないと、企業自体が成り立たない。ただ、その為にはお客様の厳しい要求も聞かないといけない場合も有るし、場合によっては自分の趣旨や意図を抑えてもビジネスを成立させいないと行けないこともあり、そう言うストレスやジレンマとの戦いも営業職の関門の一つかも。その代わりというわけではないだろうけど、歩合給とかインセンティブというもので補完される場合もある訳だけれど、中々それだけで納得出来るものでも無いだろうし。

就職時に無事に開発部門に採用されて、エンジニアとして新社会人生活を始めた自分ですが、新人研修の一環として10週間神戸の事業所に配属になりました。元々の予定が10週間だったんですが、諸般の事情からその年は急遽4週間に短縮されることになったものの、当時の営業所の所長に気に入られてしまい、「あれ、断ったから」と事後承諾で10週間みっちり叩き込まれたのは今では懐かしい思い出。私は、正直嫌で嫌で堪らないことも多かったんですが、まぁ一生懸命やっていたので結構営業職として見込みがあると高評価だったと後で聞きました。最後の送別会では、「今なら開発から営業に転出出来るぞ」と悪魔のささやきをされましたが、何とか「一度位は開発の現場を経験させてください」と嘘泣きをして難を逃れて(笑)、無事その後の開発エンジニア人生かスタート出来ましたが、あのまま営業に飛び込んでいたら、どうなっていただろうか。

実は同期で開発エンジニア(理系出身)として一緒に仕事をしていた友人が、3年位で営業に移り、その後出世して今では役員になっているので、まぁ大学の専攻とかはそんなに影響しないけれど、やっぱりそういう風にそれなりに成功した知り合いを見ていると、パワーがある人が成っている気がします。開発エンジニアの場合は、どちらかというと大人しい感じの人が多い気がするんですが、やはり営業職というかお客様と直接会話する様な場合には、嘘でも良いから確固たる自信と安心感を伝えられる熱意みたいなものが必須なのかもしれない。自分の場合は、中々そこまで行けないし、どうしても小心者ですから大きな事は言えないし(えっ?)。ただ、その新人時代の10週間の間に、実際にお客様に新システムの売り込むプレゼンの現場とかに同席して、それが上手く行ったときの快感というか成功体験は、今でも鮮明に記憶しています。開発だと、なかなかそう言う「生の反応」に出会えることが少ないのですが、あの体験が営業職としての最大のご褒美と言えますね。開発系というか職人さんの場合は、人生で一つか二つ位しか作れない銘品を作ったときがそれに相当するのかもしれない。過疎空間で、そう言う体験が出来るような時代になったら、もっと営業・開発の境界も無くなるんじゃ無いだろうか。

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