2022年3月24日

ゼレンスキー大統領演説

昨日夕方リモートで開催された、ウクライナのゼレンスキー大統領演説。私も中度夕食時で、食べながらテレビでその生中継の様子を見ていたんですが、それまでの欧米G7各国に対しての戦争支援方向の内容とは異なり、戦後の復興や国連改革と行った、戦後の話題が中心になっていて一寸ビックリ。しかも、ウクライナが勝利する事を前提に、日本の戦争以外での協力や支援を謳っていて、何となく「あぁ、この人は最後までやるつもりなんだ」という気持ちと、日本へはどちらかというと兵站というか後方支援の主軸として大きな機体があるんだなぁと言うような印象を受けました。

生放送なので、ウクライナ語から日本語への同時通訳で演説内容は聞くわけですが、英語の同時通訳でも聞きづらい場合があるのに、ウクライナ語ではもっと大変ではと最初は思ったんですが、実際に聞き出すとそんなに違和感を感じないものでした。多分、日本語の話せるウクライナ語話者の方が同時通訳していたと思いますが(日本語の発音や言い回しに、外国人っぽい印象を受けたから)、人材的にもそんなに多くないと思うけれど、少ないからこそスキルは十分な方が担当したんでしょうね。今朝公開されている演説の全訳を読み返してみても、そんなに違和感というかその時に感じた印象とは異なる物でした。

大統領の奥様が日本語のポッドキャストを聞いていたと言う話が出て、それが桃太郎だという解説が後で聞き、いゃいゃ、まさに今の状況そのままじゃないかと感心。さらに、日本に対してサリン事件(=化学兵器使用)、原子力発電所占拠(=福島第一原発事故)と、直接の言及は避けつつも、ちゃんとポイントを押さえて支持を獲得出来るような内容で話をしていて、以前から言われていますが大統領のスピーチライターは、かなりの実力があるんだろうなぁという印象。日本からは、武器こそ送ることは出来ないけれど、防弾チョッキなどの防御設備や衣料品、さらには戦後復興の経済支援などはいの一番にかつ最大規模で支援する覚悟は出来たんじゃ無いだろうか。

この演説が効果を現したわけじゃ無いだろうけど、今朝の情報ではキーフ(キエフ)周辺でウクライナ軍が犯行に出て、ロシア軍を押し返しているというニュースも。ロシアが侵攻を始めてもう1ヶ月近く経過しているわけで、彼らの疲労度や厭世観は相当の物じゃ無いだろうか。南部や東部など、ロシア本国からミサイル等の支援が受けられる地域はまだしも、首都キーフのある北部は長距離を侵攻している部隊だけで戦わないといけない状況で、一番厳しい場所でしょうからね。課題は、これを切掛にロシア側がどう反応するかで、徐々に兵を引いて東部の親ロシア地域や南部のクリミア周辺の獲得でが良しとして停戦に向かうのか、あるいはさらに戦闘継続をして、徹底的にウクライナを叩いて物量で押し切るつもりなのか。ウクライナ側としても、多少の領土割譲は仕方ないとしても、それは最後の最後の判断でしょうからね。ただただ、一日も早い平和を祈るばかりです。 

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