北京冬季オリンピックで盛り上がる中、やっぱり忘れちゃいけない藤井聡太四冠の王将戦挑戦。相手は、将棋八冠のうち三冠(王将、名人、棋王)を持つ渡辺明三冠。七番勝負のうち既に三勝をしている藤井四冠に対して、渡辺三冠がどの様に反撃するか注目されたこの第四戦。タイムラインには、一時渡辺三冠優勢との話も流れてきましたが、藤井四冠が四連勝で王位を奪取。羽生善治九段の22歳10ヶ月の最年少五冠記録を破る、19歳6ヶ月で五冠達成。 将棋にはとんと縁が無い自分でも「凄い」と感じる結果です。
確か今季は最大で六冠の可能性があったけれど、確か王座戦の挑戦者決定トーナメントに敗れて、今季は最大五冠の可能性になり、しかし見事にその期待に答えた結果。で、今年(来季)は、その落とした王座戦に勝利し、かつその間に行われる、叡王、棋聖、王位を防衛すれば六冠になる可能性が先ず一つ。さらに、竜王、今回の王将を防衛して来年の棋王戦で勝利すれば、ここまでで七冠となる可能性が。残る名人戦は、今戦っているB級1組からA級に勝ち上がり挑戦権リーグに出場して、そこで勝ち残れば名人挑戦権が得られるので、最短でも2023年にならないと名人戦挑戦は実現しない。今年は七冠、来年は八冠の夢があると思えば、将棋ファンならずとも待つことはいとわないのでは。
将棋素人の自分が言うのも何ですが、以前は苦手としていた豊島将之棋士に大きく勝ち越す戦績を残しているのがこれまでとの大きな違いな事は確か。なんせ、昨年初めには叡王、竜王の二冠だったのが、どちらも藤井五冠に敗れて現在は無冠となったわけですから、それまでの勝率を考えるとなぜ今回はという疑問も沸いてきても不思議では無い。今回の渡辺二冠との対戦にしても、藤井五冠有利とは思っていても、連勝でタイトル奪取するような展開は誰も想像しなかったと思います。それだけ藤井五冠が強いと言うか、まだまだ強くなる昇り調子の時に今乗り出しているという感じじゃ無いだろうか。
藤井五冠と言えば、どうしてもAI利用に関しての話題になるけれど、当たり前ながらパソコンやAIを利用すれば強くなるわけじゃ無い。そのデータを読み解き会得できるだけの力量能力が無いと単なる宝の持ち腐れ。単に差し方とか流れを記憶するだけでは実際には身についたとは言えないわけで、以前も書いたけれど藤井五冠としては、AIが導き出す色々な差し手のパターンを日々体験することで、自分の中の無意識の思考回路というか思考形態を、無意識に成長させているんでしょうね。運動選手が毎日同じ動作を繰り返して、無意識にその動作が繰り出せるようになる事で、次の寄り高度な技に挑戦できるような感じで、将棋の駒の進め方も頭に浮かんできた幾つかの候補の裏で、さまざまな可能性が無意識に脳の中で見当されていて、その中でより可能性が高い物が「閃き」みたいな形で表に出てくるんじゃ無いかなぁ。文字通り「天才の閃き」なんだけれど、それって相当の努力があっての「閃き」である事は忘れちゃいけない。10代初という記録は、多分今回が最後なのかな。それでも、まだまだ最年少記録更新の機会は幾らでもあるわけで、何処まで躍進するのか将棋知らずの自分もつい引き込まれてしまう、藤井五冠の活躍ですね。
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