2021年12月1日

「かっこいい」の定義

佐々木俊尚氏のvoicyから、『何を身につけてると「かっこいいか」は、大きく変わった』という話。起業等して成功すると、その証しとして何百万円もする時計だったり、高級な外国車を乗り回したりするけれど、それよりも機能に優れた例えばApple Watchだったり、シェアライド・シェアサイクルを活用しているほうが21世紀の現代に於いては「かっこいい」んじゃ無いかという意見。

凄く納得出来る考えだと思うけれど、ITリテラシーに向かうというか、ITリテラシーも含めたその時代、その状態での最適化された技術だったり能力だったり環境を優先する状況を優先するようになる、言ってみれば新しい意味での「新実利主義」じゃ無いかという気がします。つまり、これまでの起業して利益を出して、それを最大化していくようなこれまでの「実利主義」に対して、利益追求はするんだけれど優先順位として利益の最大化よりも、利益収益の効率か、作業や工程の最適化が利益に優先する考えが広がっているんじゃ無いかと。ある意味、「理系的思考」に近い物があると思うんですが、その最前線に有るのが、現時点ではITリテラシーな訳で、そこへの投資というか興味が集中するのはある意味当然だと思います。

高級品を身につける行為というのは、言ってみれば「価値のOEM化」みたいなもので、高級腕時計だったり高級ブランドの服や装飾品だったり高級外車や国産車だったり、そう言うものの「価値」をレンタルして自分の価値を膨らませているようなもの。まぁ、実際にお金を出して購入して居るわけだからレンタルでは無いのだけれど、目に見えない「価値創造」に関してはそれら他社のブランドに依存して居る。それに対して、例えば筋トレに嵌まるとか、移動するときに駐車場を探して時間を浪費するよりは、シェアサイクルでサクッと移動するという実利優先の方に価値観を見いだす人が増えてきたんでしょうね。製品を開発製造していると、OEMも良いけれどやはり自分達で全て創り上げるインハウスもやりたいよね、と思うのと似ている気がする(笑)。

別の見方をすると、これまでの「かっこいい」は人に見せるもの、人から言われるものであったのに、今の「かっこいい」は、まずは自分が満足出来る「自己満」の世界観から生まれる意識だからかもしれない。それって、ある意味多様性の世界での多様性の一つとして個人が尊重される話にも繋がると思うので、やはり時代の流れに沿って生きていけば、そう言う考えが生まれてくることも自然なのかも。そんな中で、今の社会基盤だったり社会システムがITを中心に作られているから、結果的にITリテラシーを高める事が自分の取って一番の利益になるし、自己満足感も高くなると言う相乗効果が生まれているのかなと。「ブランドよりもプロダクト」という佐々木氏からのキーメッセージですが、考えてみたらそのブランドを創り上げたのは、そのブランドのプロダクトだったわけで、それを考えるとプロダクトにシフトして居る今は、新しいブランドが生まれている時期なのかなと。「かっこいい」というのも、結局はある種の「ブランド」なんだし。

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