会計検査院の調査で、昨年政府の要求で準備された布マスク8000万枚余りが、未使用のまま保管されていたというニュース。一部メディアは、「アベノマスクも含む」という言い方をしていて、それは間違いでは無いのだけれど、8000万枚余りのうち、介護施設や保育所などへの配布用が7800万枚余りで、全世帯向けに配布した布マスク(こちらが、所謂「アベノマスク」)が400万枚余り在庫していると言う内訳なので、主体は前者じゃないの。それが1/20でしか無い全世帯配布用のマスクを見出しに使用するのは、何か意図があるとしか思えない。実際、NHKの記事では「アベノマスク」という言葉は登場しないのに対して、朝日新聞や毎日新聞の記事では、無料部分の最初に持ってきている当たり、悪意に近いものすら感じてしまう(笑)。
多分この人達はもう都合良く忘れているんだろうけど、昨年の初め頃、中国からの不織布マスクが入ってこず、また材料不足もあって国内製造もままならない状況の時、兎に角まずは医療関係機関に優先的に不織布マスクを配布するために、それ以外の施設や個人に対しては取りあえずの繋ぎとして布マスクを製造して配布したもの。その為には、製造会社を新規に見つけなければならず、その条件として政府が全量買取を確約したから、新規業者の参入も出来たし、短期間で必要量の確保も出来た。そして、全戸にマスク配布を政府自らが実行したことで、それまで転売目的で在庫され高値状態だったマスクが、一斉に市中に放出されて価格も下がったことは事実。8000万枚近い介護施設向けマスクは、初期の頃に指摘された汚れや虫混入製品の代替用等かもしれませんが、じゃぁもう不要だからと廃棄すればそれもまた批判するだろうし。
会計検査院としては、その目的や理由は別にして、在庫や資産調査するのが仕事だから、そこは問題無い。指摘された内容だって、不要なら廃棄や転用を意見しているわけで、そこに何らかの不正行為があったわけじゃ無い。大体、今回の報告の詳細を見ようと会計検査院のページを見てみましたが、令和3年度分には見つからず、ただ今回の件以外にも色々な支出が検証されて、その内容に関して指摘されていることは理解出来ます。で、よくよく見たら朝日新聞の無料部分の最後に「調査結果は今年11月に公表…」と書いてあって、正式発表はこれからなんだと分かる話。それを、この時期にわざわざ掲載する理由は何だろうか。勿論、金額の大小だけで判断するのでは無く、その内容に関しても検証する必要があるわけで、そう言う意味では今回の布マスクの準備と配布に関しては、言ってみれば特別給付金の物納みたいなものなので、兎に角全国民必要な組織に迅速にマスク配布することが最大の目的で、その為のコストとか効率は二の次三の次だった事案。だから、「アベノマスク」と色眼鏡で見ること自体が間違っている気がする。
所で、この報道について、上記の3メデイアの公開時期を見てみると、記事中のタイムスタンプで比較しただけですが、一番早いのが朝日新聞の「2021年10月27日10時20分」。次がNHKの「2021年10月27日18時53分」。最後が毎日新聞の「2021年10月28日」と一日遅れ。想像するに、何らかの方法で朝日新聞が最初にこのニュースソースを得て記事にし、その後追いでNHK、毎日新聞と続いた、と言うようにも見えます。で、やっぱりこの情報を最初入手したであろう朝日新聞が、何か意図があってわざわざこう言う内容の記事を掲載したように見えるなぁ。だって、11月に公表される話を、わざわざそこだけ取りだして今伝える理由が分からない。唯一関係ありそうなのは、数日後に迫ってきている選挙だけですからね。良い事も悪い事も、選挙に影響するような報道は、この時期避けるべき何じゃ無いのか? それをわざわざ「アベノマスク」と見出しにまで付けて公開するのは、やっぱり何か裏の意図があるようにしか感じないなぁ。まぁ、それがいつものメディアのやり方ですけどね。
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