2021年10月25日

静岡補選

この週末に行われた、参議院議員静岡・山口補選は、山口は自民党系候補が当選し、静岡は無所属(立憲民主党・国民民主党推薦)候補が当選し、今朝のニュースでは「与党、1勝1敗」的見出しが躍っていました。保守王国であり、阿部元総理の地元の山口で、自民党系議員が負けることは無いだろうから、世間の目は静岡に注目していたみたいですが、65万票vs60万票位の得票で与党系候補が次点となったわけです。

「野党共闘」の成果と言えばそうだと思うけれど、元々立憲民主党と国民民主党は一つの政党だったわけで、そう言う意味では静岡県での与党と野党の勢力って、大体半々くらいですから、今回の結果にそんなに不思議は無い。でも、メディアのニュースを見ていると「岸田総理が2回も応援に入るが落選」とか「野党共闘の効果が」とか、ちょっとはしゃいでいる印象も受けます。

「野党共闘」で、多分多くの人が危惧しているのは、基本的考えが大きく異なる共産党と共闘するという事で、「立憲共産党」と言われる状況になる事じゃ無いのだろうか。だからこそ、元は同じの国民民主党は離れているわけだし、逆にそこに入ろうとしているのは、社民党だったりれいわ新選組だったりという「あの政党」ばかりだし。以前自民党が社民党を取り込んで、連立政権を樹立した事から、仮に立憲民主党が政権与党となったら、共産党も閣内に入るのかと言われると、「閣外協力」と言う。でも、とうの共産党はやる気満々ですよね、これまでの発言を聞いていると。立憲民主党側は、共産党アレルギー払拭のために「共産党色」を出さないように選挙でも対応して居るみたいだけれど、それでよく共産党が怒らないのか不思議。ある意味、票だけ貰ってコケにされているわけですからね。

「野党共闘」とはいえ、組合せには何パターンか有るわけで、全てが得票で効果的かどうかは実際に来週になってみないと分からない。ただ、他党の議員を当選させるために便宜を図ったのに、その議員が当選した自分達の為に仕事をしてくれないとしたら、その政党支持者は納得出来るだろうか。自民党と公明党の連立だって、公明党支持者は自民党支持者が当選すれば自分達の意見が通りやすくなるという「利益」があるから指示したり応援したりするんだろうし。それぞれが、それぞれの政党の名の下に選挙戦を戦い、その結果当選した議員の数で勝負するために連立なり共闘するのならまだ理解出来るのだけれど、異なる政党のために選挙協力する「だけ」というのが、本当に政党政治の為になるのか個人的には良く分からない。それって単に票の貸し借りをしているだけで、立場が変わった贈賄みたいなもんじゃないかという気がする。それに、日頃「一票の重さ」が裁判にもなるけれど、その一票を文字通り政治的な理由で勝手にやり取りすることに対しては、一票に文句を言っている人達は不満は無いのだろうか。 「政党政治」というからにも、政党の名の下に選挙だったり議論が行われるべきだと思うのに、その名前を隠したままこっそりと政治が進むというのは、ある意味「国民を騙す行為」にも近い気がするんだけれど、どうだろうか。

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