2021年8月15日

ロックダウンの意味

感染拡大が収まらないコロナ禍ですが、以前よりも強く「ロックダウン」を言うようになってきました。人が移動して新型コロナウイルスを拡散しているのだから、その人の移動を止めれば少なくとも感染拡大は抑えられるはず、というのは理屈的には正しいと思うし、実際韓国とかシンガポールとか、多くの国では初期の頃にはそれで効果もあったことも事実。でも、本当に必要な「ロックダウン」のレベルと、我々がイメージするところの「ロックダウン」のレベルって、かなり違いがあると思うんですよね。

多分多くの人が想像している「ロックダウン」というのは、県境を跨いだ移動を禁止する位の理解じゃないだろうか。でも、今必要なレベルは、市町村間の移動はおろか、基本的に自宅から出ない・出られないレベルが要求されていると思うんですよね。それこそ、生活に必要な食料品や消耗品の入手は、宅配や人数制限したお店での購入に絞られて、かつ場合寄っては数日おきとか言う制限も必要かもしれない。実際感染拡大しているときの欧州は、そんな感じのロックダウンをしていて、それでも中々感染拡大が沈静化せずに大変だったわけです。私権制限が事実上出来ない日本で、何処まで強制力を適用することが出来るか不明だけれど、それでも欧州レベルのロックダウンなんて無理だろうし、今の状況を見ているとその何分の一レベルのロックダウンでも無理だと思う。

別の投稿でも引用した記事によれば、 外食時や親戚との会食が新たなクラスターになっているということで、これも高齢者層へのワクチン接種が進みそちらへの対策は進みつつあるのに対して、若年層や中年層への対策が進まず、それが一員になっている気がします。よく言われているけれど、以前は高齢者が感染すると致命的と言われてかなり慎重になったけれど、10代とか20代等若い世代は感染しても無症状か重篤化しないと言われていて、その記憶が今でも残っているんでしょうね。時々放送される街頭インタビューなどでの若い世代の受け答えを聴いていても、不安は持っているけれど余り深刻に考えていないような雰囲気が感じられます。もう少し危機感を持って行動すれば、感染拡大阻止に結構効果があるように思うのですが、こう言う世代に何かインセンティブみたいなものを見せないと、これ以上は厳しいかなぁ。今年大学院を卒業する姪っ子も、時々学校の友達などと会っているみたいで、弟夫婦も心配して居るみたいなんですが、若い世代だからこそ、一年も二年もずっと縛られっぱなしと言う状況に飽きている気持ちも理解出来るのですが。

欧米並みのロックダウンをした場合、今の状況見る限りでは以前のコロナウイルスならまだしも、感染力の強い今のデルタ株とかその後に派生している株の場合は、以前ほどの効果は見込めない様ですね。となると、行動抑制よりはやはり三密回避やマスク・手洗いという基本を徹底するとともに、ワクチン接種を加速させて早く免疫効果が得られるくらいまで母数を拡大するしかない。そう言う意味では、ロックダウンや施設への人流制限をするよりは、施設入居時には、

  1. マスク必須
  2. アルコール手洗い必須
  3. 検温必須
として、かつグループの食事も個食対応のみ可能くらいの「強制」をした方が効果的かも。後は、ワクチンパスポートを導入して、2回目接種後2週間以上経過していれば、三密回避やマスク・手洗いは必要としても、移動や行動の制限は無しに出来るとか。後は、やはり首都圏とか大阪など、感染拡大している地域では、集団接種機会を増やして、半分強制的でもワクチン接種を勧めていくしかないですよね。若い世代で反ワクチンが広がっているらしいけれど、そこを強制的にするか、こちらも何かインセンティブを見せるのか。やっぱり、今の時点での「ロックダウン」の効果は、以前ほどもう望めない気がする。

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