2021年8月9日

日本とアメリカの差

金メダルの期待も高かった、女子バスケットボール。残念ながら75-90でアメリカに敗れて銀メダルとなりましたが、正直予選通過もままならないという下馬評もあった中で、強豪チームを破って決勝進出した事は、単に運だけの話では無くて、それなりに裏付けされた実力が大きいと思います。

その、アメリカとの決勝戦を見ていると、何となくアメフトの日本代表とアメリカ代表の試合に見えてくると行ったら怒られるだろうか。私は、日本でもアメリカでも、何度か日本代表とアメリカ代表の試合を見たことがあるけれど、やっぱりアメリカチームの基本は「サイズとパワー」なんですよね。そこに付け入るために日本チームが必要なのは「スピードと精度」で、今回のバスケットの試合も、後半追い上げた原動力は本来の日本チームらしいスピードとプレーの精度が戻ってきたことがあるように感じました。

バスケットの場合、高さの勝負も重要なので、やはりサイズ的に劣るとプレーが厳しくなる。ただ、これが直接ボールをゴールに入れるダンクシュートだけの競い合いなら分が悪いけれど、ボールをトスしてゴールすることも許されているわけだから、そこにどれだけ活路を見いだせるかが日本チームの肝だと思う。アメフトで言えば、アメリカチームはランプレーだけでゴリゴリ押してTDを奪える力があるけれど、日本の場合はクイックパスやロングパスで効率よく相手の裏を突いてTDを取ることで、オフェンスを互角に持ち込むことが必要なのと似ている気がします。そう言う意味では、自分で見ていた限りでは日本選手はもっと動いて相手のディフェンスに「隙間」を作って、そこにボールを持ち込んでゴールを狙う工夫がもっと必要だってように見えます。アメリカのディフェンスが良かったかもしれないけれど、それを崩すにはスピードとプレーの工夫しか無い訳で、その辺りの爪というか戦術的なものが、もう少しあったらと言う気もします。

アメフトもそうだけれど、あれだけサイズがありパワーがあっても、一試合終わると日本チームの方の疲労度が大きく見えるのは、やはりそれだけ基本的な体力がまだまだ足りない証拠だと思う。今回の女子バスケットボールチームは、これまでに無いくらい猛練習をしてきたとのことですが、さらにその上を目指さないとやはり頂上であるアメリカの牙城は崩せないと思う。実は、敗れるにしても一桁点差なら「御の字」と思っていましたが、最終スコアは90-75と15点差。前半、意識しすぎたのか一寸堅さも見えて、それで点差が広がったのだけれど、あそこがスムースに入れたら、10点差以内に収まった気がします。でも、3年後に向けて大きな可能性を証明した、今回の銀メダルじゃ無いだろうか。次回はパリということで、今回決勝トーナメントで敗れた、ベルギーとかフランスは、仮に再び日本と対戦したら目の色を変えてくるだろうけど、それを凌駕するスピードと精度を次回までにどれだけ高められるか、次の次元へのスタートが今日から始まるんじゃ無いだろうか。

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