2021年4月29日

50年振りの異変

お茶所と知られている静岡県は、長年お茶の産出額で日本一だったけれど、それが今年僅か1億円の差ではあるけれど、鹿児島県に奪われたという記事。この話、少し前に静岡県のローカル番組だったか夕方のローカルニュース番組だったかで既に言われていて、県内茶農家の経営効率化とか大規模化が急務だけれど、お茶の消費量低迷もあって難しいみたいな事が言われていた気がします。

うちもお茶の消費量は多くて、うちだけじゃ無いけれど「濃く」入れるのが普通。多分、他所の地域の人からみたらうちで入れる緑茶は、青汁に見える位の濃さ(笑)。茶こしにたっぷりと煎茶とか粉茶を入れて、お湯を注いで入れますが、一回上からお湯を注ぐと、蒸されて膨らんだお茶の葉が茶こしから溢れそうになるくらいの分量を入れますから。で、三回とか四回くらい入れて一寸薄くなると、直ぐにお茶っ葉を交換してしまうし。まぁ、お茶屋さんとかに知り合いも居るからお茶を買うことに躊躇ないと言うか、そう言う家だから出来る話なんだろうけど。ですから、外でお茶を飲むと、殆どの場合「薄く色のついた白湯」みたいな感じなので、逆に殆ど手を付けることも無いのが困りもの。

とあるペットボトルのお茶のTV-CMで、「お茶の苦み」みたいな言い方をCM中にしていたんですが、多分今の人の感覚からすると、緑茶のあの味は「苦み」と表現するしか無いのかなとちょと寂しくなった事も。お茶のあの味は「渋み」と言うべきもので、実はその「渋み」の中には「微かな甘み」も感じられるのが、緑茶の本当の味だと思っています。「青汁みたいな緑茶では、そんな繊細な味は分からないだろう」と言われることもあるんですが、実は見た目の濃さと味はそんなにリンクしていなくて、発色の良い茶葉というか、そう言う入れ方もあります。一般的には、80度とか70度位のお湯を急須やポットに入れて、ゆっくりと茶葉を開かせて字や風味を楽しむのが王道なんでしょうけど、私は一寸違って、多めの茶葉に熱いお湯を注いで、見た目は濃そうだけれど味わいはスッキリ、みたいなお茶が好みです。

そんなんだから、実はペットボトルのお茶には当初は結構抵抗があって、特に何となく嫌だったのがお茶の色。茶色のお茶なんて、麦茶かほうじ茶かよと最初の頃は思ってました(笑)。最近では、緑茶らしい緑色を保持したペットボトル緑茶も発売されているけれど、個人的にはちょっと物足りないのも事実。多分、自分みたいなコテコテの静岡県民向けに淹れてしまうと、普通の人には飲めないの濃さになるしコスト的に合わないからだと思いますが(笑)。ただ、今時代鹿児島県のように売れ筋であるペットボトル市場を意識するのは重要だと思うし、「お茶」として飲料だけで無く、お茶要素の入った別の部分に進出するのも重要だと思いますね。ANAのラウンジに行くと、茶色のペーパーナプキンが置かれていますが、あれってお茶の成分が含まれていて、結構しっかりとお茶の匂いがします。カテキンの抗菌作用も期待しているんだろうけど、あのペーパーナプキンが実は個人的に結構気に入っていて、ラウンジを出るときにはあのペーパーナプキンでテーブルに残った水滴を拭き取り、その時に漂うお茶の香りを少し楽しんでからラウンジを出るのか毎度の事。海外に行く場合には、長時間機内に置かれていても少し臭いとか吸着してくれそうなので、何枚か鞄に入れてからラウンジを出ています(した)。だから、自分的にはお茶の匂いは故郷の匂いの一つなんだけれど、時と場所によっては旅立ちの匂いでもあります。最近は、そこからとんとご無沙汰なのがですからとても残念だし寂しい限りですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿