森氏が辞任をして、その後任と思われた川淵氏が周りからのバッシングで辞退を明言。一点して、後任選びが難航することに。大会開催まで、残り5ヶ月という「ほぼ開始しているくらいの状況」なのに、そのトップの責任者を選んでいる時間は無いと思うのだけれど。しかも、「今度は女性が」「若い人が」「スポーツの有名人が」と、残っている仕事と責任の大きさを無視して、「見た目で選べ」とも採れるような意見をメディアは報じている。いゃいゃ、ここは社会的には無名でも、組織内では実力ある人を一本釣りで任命しなきゃ駄目でしょう。そう言う意味では、森氏の発言を批判するところまではまだ理解出来るとして、謝罪すら否定して辞任を強要させたメディアと野党の責任は重大と言って良いのでは。
普通の時期なら、7月の開催を睨んで、早いチームなどはそろそろ事前合宿などで日本や隣国に移動を始める頃じゃ無いだろうか。そうで無くても、本番を睨んで国際大会なども頻繁に開催されて、それを「練習」として日本でも審判や担当者の経験値を積んでいくような時期だと思うんですよね。今回は、コロナ禍のためにそんな事前準備も出来ず、多分ぶっつけ本番で当日に臨まないといけない。多少可能性があるのは、6月位から一般のワクチン接種が始まれば、7月の初めくらいには全体練習みたいな事も可能になるかもしれないけれど、それだって何か問題が見つかればそこから修正する時間なんて殆ど無いので、計画の変更とかリスクを取るようなことが、これまでの大会以上に多いはず。それらの責任やリスクを全て背負うのが「会長」なわけで、そこに将来有望な人材を配置することは、言い方は悪いけれどその人の人生を棒に振ることになるかも。だからこそと言っては失礼だけれど、森氏が最後に全ての責任を取る覚悟で会長職をやっていたと言う事も有るんじゃ無いだろうか。
そんな中で、元産経新聞記者の福島香織氏による一連の発言は確かに的を射ていると思うのだけれど、会社経営のような継続性が必要な場合とは異なり、東京2020は今年の開催を達成するという、言ってくればワンタイムのイベントなわけで、一寸状況が違う気もする。前者は、ゴールのないマラソンレースみたいな物だけれど、後者は明確かなゴールと成果が決まっている、一度限りの競争みたいなものですから、そこに向かって最適化した人材を投入することが一番重要だと思う。継続性を考えたって、次の機会は何十年後になるわけですからね。その間には、世代も二回りくらい交替するだろうし。所で、一連の福島氏の発言は代替は私も同意できる物なんですが、このtweetに関しては、やはり彼女の元の現場である「メディア」的視線とでも言うようなバイアス感じる。結局は、森氏の謝罪態度が気に食わないと煽っているメディアの煽りを許して、でも矛先を変えることで立場が違ったという話に聞こえるんですが、それってメディア自体が自分達の報道姿勢に問題があると言っているのと同じでは。本当に今回の森氏の発言がジェンダー批判と思うなら、森氏の謝罪内容で判断するべきだし、少なくとも発言を撤回して謝罪しているそれ以上の対応は出来ないと思うのだけれど。
さらに言えば、森氏本人だけで無く、その家族にも圧力が掛かっていて、それをメディアが報じているけれど、その根本原因はメディア自身。そう言う意味でメディアの責任は重大だけれど、実はスポーツイベントの多くはメディアの発信力や影響力に依存しているのも事実。多分メディア内部での担当部局は違うのだけれど、相手に対しての依存度が高いこともあって、今回の様な状況でも明確な反論が組織委員会としては難しいのかな。そう言えば、米国NBCが批判したというニュースもあったけれど、あれもNBC本体が森氏批判をしたわけでは無く、NBCのサイトに批判記事が掲載された、ということらしい。それを確認せずに、NHK当たりもニュースで取り上げていたりするけれど、一度負の連鎖が始まると、どんどんそれが拡大して行くことの方がよほど深刻な話だと思う。で、ああいう森氏ご本人やその周り家族にまでの影響を考えると、やはり「火中の栗を拾う」人は、特に若い世代では躊躇するだろうし、多分持たないと思う。それこそ、小池百合子都知事くらいの図太い神経があれば乗り切るだろうけど、多分その時には大会は失敗するでしょうね。まぁ、彼女自身そんなリスクは取らないと思うけれど、少なくとも最悪の選択の一つであることは確かだな。それでも、誰かに会長をお願いしないといけない。誰が良いかという話しになるんですが、個人的にはソフトバンクの王会長なんかどうだろうか。知名度や実績は問題ない。実務に関しては、それこそ森氏を相談役としてスタッフとして実質的に動いて貰っても良いだろう。
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