2020年12月1日

地銀でフロッピーディスク

日経新聞電子版に掲載された、「地銀、フロッピーディスクの取り扱い終了相次ぐ」という記事。有料記事なので最後まで読めないんですが、まずは「地銀って、未だにフロッピー使ってるの」のインパクトが強すぎて、もうお腹一杯です。最初はシステム更新出来ない地銀の理由かと思ったら、そうで無くて顧客から提供されるデータの媒体が、未だにフロッピーだからと言うのが理由らしい。地方銀行ですから、どうしても地元の顧客が多いだろうし、優遇しないと、別の地銀や信用金庫やJAバンクに取られてしまうだろうし、そこはお客様の要求を優先しないと行けないのだろうけど、流石に今の時代「フロッピー」は無いだろうなぁ。

気になるのは、そのフロッピーのフォーマット(容量)はどうなんだろうか。基本は、1.44MB/一枚何だけれど、日本の場合はNEC/富士通フォーマットの「1.2MB/1枚」というのもあるし、さらには倍密の「2.88MB/1枚」というフロッピーも。私も、実は会社にテスト用として、USB接続の外付けFDD(Floppy Disk Drive)を数台と、テストメディアとして、2MB(1.44MB/1.2MB用)、4MB(2.88MB用)を何枚かストックしてありますが、さすがにもう何年も使ったことが無い。大体パソコンでは、もう何年も前にフロッピードライブなんて無くなっていますからね。最初の頃は、FDD専用のI/Fがあったけれど、後期になると内部でUSB接続してFDDドライブを付けていた記憶があります。そうそう、官公庁や生保系の調達案件の時には、つい最近まで「フロッピーディスケット内蔵」とか「フロッピーディスケットの読み込み機能必須」とかいう要件定義されるケースが多くて、営業さん達は泣いてましたが、流石に最近ではそう言う案件も、どうしても必要なら外付けUSB FDDでも可となったらしいけれど。

こう言う「レカジーデバイス」「レガシーメディア」のニーズって、フロッピー以外にも結構あって、例えばシリアルポートなんて、計測系とか端末系のニーズは今でもあって、しかもこの手の場合接続する機器がタイミングに厳しいので、USB-シリアルアダプターなんかだと却下されるんですよね。でも、今更シリアルポートを作る事も難しいし、最近ではどう対応しているんだろうか。専用の回路を、バスに繋げているのか、それとも拘束のUSB 3.xが出てきたから、タイミング的には何とかなっているんだろうか。プリンターが利用していた、パラレルポートも、昔は結構重宝して色々外付けのアダプターとか有りましたが、流石にこちらはUSBの方がメリットが大きいので、今では殆ど消えたと言っても良いのでは。ポート関係では、最近では外付けCRTポートも、HDMIやDPに変わってきているし、それも徐々にUSB Type-Cに成りつつある。最近のパソコン、特にノートブックパソコンは薄型が主流なので、どうしてもポートは増やせないし、薄い端子で無いと内蔵出来ないし、そう言う意味ではどんどん古いポートは、USBのHubとかで実現出来ないと、無くなっていくしか無いですよね。一方でフロッピーのようなメディアは、過去データとの互換性もあるし、一部分野では未だに残っている場合が多いですよね。MO (Magnetic-Optical)もまだ使われているらしいし、この手の「互換性維持」っていうのは、中々クローズするのも難しい。

じゃぁ、クラウドにしたら解決するかというと、それも悩ましいところで、大手クラウドと言えども時々トラブルが発生して、使えなくなることもあります。あるいは、少し前にプロバイダーが契約を勘違いして、地方自治体のデータを削除してしまったことがありましたが、そう言う事も考えるとバックアップとかデータの冗長化と言う事も、別にやらないといけない。その時に、何の媒体を使うかでまた将来どうなるか悩ましいことに。そう言う意味では、ホストコンピューターの字体から生き残っているのが、「LTO(Linear Tape-Open)」つまり「磁気テープ」。コンピューターの世界では、紙テープの次くらいに出てきた媒体じゃ無いだろうか。昔は、カセットテープにデータを録音して、パソコンにロードしたりしましたが、今のLTOは高速大容量低価格ということで、データバックアップには未だに欠かせない存在。それもこれも、他の媒体のようにデータ容量等のスペックアップが新しい媒体が出てくると止まってしまうことなく、どんどん高機能に更新されていることが大きいと思いますが、それでも「未だに磁気テープ」と聞いてしまうと、何か時代が一気に遡る気がするのも事実。「いよいよ、LTOの時代も終わって、データ保存は〇〇の時代」と言われるようになったら、今のコンピュータの仕組みも、1つステージアップするのかもしれませんね。

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