2020年11月24日

子供の躾

昨日は所用があって、久しぶりに新幹線を利用したんですが、そこでちょっと凄い光景に遭遇し他人事ながらショックを受けました。いつものように、朝自宅を出て浜松駅まで移動。改札を通過して、新幹線の待合室で出発迄の時間を潰します。暫くすると、多分20代と思われる若い夫婦が、子供二人を連れて待合室に入ってきます。上の子は女の子で、多分まだ幼稚園に行くか行かないかくらいの4~5歳位で、下の子は男の子でやっと歩き始めたくらいの2~3歳位の印象。で、暫くすると、この男の子が泣き出します。

当然、母親が宥めるかと思いきや、「だから、朝食べなさいと言ったのに、なんで食べなかったの」とか「パンはいらないと、さっき言ったよね」と、結構きつい口調で男の子を叱ると言うよりは、言い方は悪いけれど「なじる」感じ。それで、ますます男の子はお腹が空いているのか、あるいは何か食べたいのに食べさせて貰えないから愚図っているのか、泣き方が段々と激しくなり、結構大きな声が待合室中に響きます。で、父親の方が暫く席を外したと思ったら、どうも何か食べ物を買ってきたようで、男の子を自分の隣の席に呼んで食べさせようとするのですが...

席に座っても泣き止まない男の子に、その父親氏はいきなりその男の子の座っている席の背もたれを「ドン!」と思いっきり叩いて、「食べるのか、食べないのか」と叱るというよりは、詰問しているような言い方。さらに、買って来たお握りを無理矢理口に押し込むようにして「食べろ」と、ちょっとハラハラするような光景が。当然男の子の鳴き声はますます酷くなり、それでも父親氏は男の子の頭を掴んで上向きにして、さらに食べさせようとするし、もうね、傍目から見たら「拷問」「虐待」と言われても不思議ではないように雰囲気になります。流石に拙いと思ったのか、母親が男の子を抱いて待合室から一度外に出ていくんですが、丁度私もそろそろ新幹線の入線時刻になってきたので、ちょっとホッとしながらホームに向かいました。

ホームで暫く待っていると、乗車する新幹線が入線してきますが、先ほどの家族もこちらに向かって歩いてきます。「早く、早く」とお母さんがせかして、どうも先頭の車両に乗ろうとしているらしいのですが、女の子はお母さんの近くにいるんですが、男の子が見当たらない。と思ったら、三人の後ろ20m位離れたところを、よちよち歩きでついてきています。でも、その時に丁度新幹線がホームに差し掛かるような状態で、しかも浜松駅の場合は自動扉では無い、単に転落防止の柵があるだけで、入口部分は開いたままです。「をぃをぃ、危ないなぁ」と思っていたら、流石に父親が振り返って戻って、その男の子のところに向かって行き、ちょっと安心。で、私の前を通過していったんですが、少し前まで泣きじゃくっていた男の子は、ニコニコしながらお父さんと歩いて行きます。よく児童虐待のニュースで、虐待を受けても子供が親の関心を得るために何とかしようとする話を聞きますが、申し訳ないけれど「あぁ、こう言う事なのか」とちょっと失礼ながらも納得してしまいました。その家族なりで、色々考え方ややり方はあるとは思うけれど、この家族の二人の子供達は将来どうなるのか、他人事ながら心配になる朝でした。多分行楽で何処かに行くのだと思うのですが、せめてこの休みに良い思い出を少しでも作って欲しいなと切実に感じましたね。

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