ベンチャー企業のEmbodyMeが開発した、ユーザーの顔の表情をリアルタイムに合成するバーチャルカメラアプリ「xpression camera」の記事。例えば、事前にスーツ姿の写真を準備しておけば、ビデオ会議の画面には、そのスーツ姿に実際の表情だけを合成して配信してくれるので、その時にどんな格好をしていようが、スーツ姿として配信されるもの。これまでのビデオ会議ソフトでも、背景を準備した背景と合成してくれるものはあったけど、これはある意味逆転の発想で、固定の画像に参加者の「顔」を合成するもの。普通は、顔の表情を隠すために「仮面」を被るわけだけれど、これは逆に「動く仮面」で表情を出すというのは面白い。
サンプルなどを見ても、上手く額あたりから口元もでを切り出して、それをリアルタイムで合成しているので、確かにそんなに違和感は無い。勿論、100%完全ではないので、ちょっと口元に違和感を感じることもあるけれど。あと、流石に顔を左右に振ったりする事は出来ないだろうけど。それも、予め幾つかの動作をモーションキャプチャーしておいて、それをリアルタイムに合成して行くことはそのうち出来るんじゃ無いだろうか。
それと、このソフト、ベースになる人とリアルタイムで話しをする人が同一人物である必要は無いんですよね。だから、サンプルにあるように、肖像がと組み合わせて話をさせることも可能に。となると、ものまねタレントさんが、ご本人の写真に自分の表情を合成してどれだけ「なりきれるか」みたいな事も可能になるんじゃ無いだろうか。でも、それって下手したら「成りすまし」も可能と言う事ですよね。音声に関しては、完璧では無いにしても多少の色づけは可能だし、表情合成もより滑らかに自然に合成出来れば、本人かどうか分からなくなることもあるんじゃ無いだろうか。
そう言う時代になると、あえて「顔を出して会話する」事の意味も違ってくる気がする。ビデオ会議と言いつつも、ビデオはOFFにして「実質電話会議」に回帰するんじゃ無いだろうか(笑)。例えば「面接」のように、Face-to-Faceでの話合いが目的の場合とか、「オンライン飲み会」みたいな、互いに集まることが目的の場合はビデオも必要だろうけど、普通の会議・ミーティングの時は、相手の顔が見える見えないよりも、まずは資料やパワーポイントを複数表示してくれた方が、よほど効率が良くなると思うし。そうなったら、わざわざ自分の写真とか動画を映さなくても、何かキャラクター、アバターが表示されていれば十分かも。あっ、でも、MS-Officeのイルカ君みたく、邪魔者扱いされそうだなぁ...
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