2020年4月17日

10万円補助金

緊急経済対策で、減収世帯などへの30万円給付がほぼ決まっていたのに、色々な理由から一転して制限無しに10万円を給付することに。10万円の一律給付には時間が掛かるという事で、スピード重視で限定世帯に対しての30万円給付を決めかけていたのに、また時間が掛かるのは問題のような気がする。実際、二次補正予算で決めるのでは無く、現在の補正予算をもう一度組み替えて対応する様で、その組み替え作業の時間がさらに給付を遅らせることに。

ただ、以前の報道などでは、元々安倍総理は一律10万円給付を考えていたけれど、出来るだけ支出を絞りたい財務省などが抵抗して限定給付を訴えていたそうな。実際減収世帯への30万円給付だと、その予算は4兆円位なのが、一律10万円給付だと12兆円余りとなるので、3倍違う。まぁ、財務相は抵抗するでしょうね。あと、「全国民一律給付」する方法はどうするんだろうか。国民全員に振込口座を申請して貰うのか、その当たりの方法手段が無いので、それを決めるだけでまた一月二月かかりそうな気がする。よく海外では〇〇と言うけれど、例えばアメリカならSSNとか、全国民を把握しているシステムがそれぞれ存在しているので対応可能。日本も、マイナンバーをちゃんと運用していれば、それを利用した対応が可能だろうし、場合によってはマイナンバーと個人の口座を紐付けできれば、直接口座に振り込むことも可能じゃ無いかと。でも、それって所得を把握されることだから、これまで抵抗が大きかったけれど、今回の事を教訓にマイナンバー制度を皆国民制度にする事を進めても良いのでは。

報道などを見ると、公明党の要求を飲んだ形になっているけれど、これには個人的には一寸疑問。一つは、安倍総理が元々全員給付派だったこと。二つ目には、自民党内にも全員給付を推す議員がいて、30万円の限定給付派と対立とは言わないが、軋轢があったこと。そして、三つ目が、限定給付だと、どう言う制度設計をしても「境界」が出来るわけで、その周りで必ず不満は生まれるもの。でも全員給付なら、そう言う事は回避できる。それらを上手くまとめるために、公明党の要求を飲んだと言う形にすれば、総理は自分の意思を達成出来る、自民党内の対立も他責による決定なら抑えられる、さらに公明党は「実」を取れると、三方どころか全方位得でまとまるアイデアと言ったら買いかぶりすぎか(笑)。難点は、やはり給付のスピード感でしょうね。今一番重要なのは、実際に困っている人達にどれだけ早く支援を届けることが出来るかだから。その当たりは、既存の支援策を利用してと言う事なんだろうけど、この辺はもっと告知や手続きの簡略化、例えばスマホで申請して給付を受けられるような仕組み程度は必要。

ところで、今回の制限無し給付を「自分達の手柄だ」と立憲民主党が言っているらしいけれど、それは嘘だろう。少なくとも以前からこの支援を主張していたのは、国民民主党の玉木代表というのが私の理解。立憲民主党は、桜や森友しかやってなかったじゃないの。しかも「一律10万円給付は自分達が主張していた」と言いつつも、「30万円給付撤回はガバナンスの崩壊、総辞職しろ」と、その自分達の主張を反故にするような事を続けて言ってしまう、一貫性と責任感と信頼性の無さ。もう、存在自体が「邪魔」というか「災厄・災難」だよなぁ。逆に自公にとっては、ほぼ決定していた補正予算をやり直してまで、今回の要求を入れ込んだと言う事は、緊急時という状況はあっても予算権限を実質握っている財務相の言い分をひっくり返したことになるわけで、これが前例となって官邸や予定の声が大きくなるかもしれない。となると、国民の声の大きさ次第では、消費税減税とかその他の改革に繋がるかもしれない、と言ったら夢を見すぎだろうか。あと、本当は、元々の30万円給付をそのまま一次補正予算で通して、でも「直ぐに二次補正で一律10万円給付をする」と宣言して二次補正に取りかかるという手もあると思うけれど、そうするとまた特定野党が足を引っ張るんだろうなあ。ほんと、使えない。

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