2020年1月12日

誤射

ウクライナ航空機が、イランのテレラン空港で撃墜された事故。最終的にイラン革命防衛隊が誤射を認めましたが、やはり何か変。元々迎撃ミサイルな分けだから、遠方から飛んできたものを地上から迎え撃つわけですから、離陸していく飛行機の軌跡は、どう考えても対象物とは思えない。百歩譲って、着陸してくる飛行機を誤射した、と言うならまだ分からないでも無いけれど、それだって多分管制されているだろうし、スピードも違うだろうから変。

もう一つTL上では、訓練(練習?)で飛行機をターゲットに迎撃の訓練をしていたときに、間違って本番のように発車してしまったという書込もあったんですが、これもちょっとおかしな話で、本来なら発見したときに高空にある目標が、目標物に向かって下がってくるのに対応するのが迎撃ミサイルの仕事のはず。離陸して高度が上がっていく目標を狙っても、本来とは全く逆の仕草になるわけで、それが訓練になるんだろうか。

一番可能性のありそうなのは、その飛行機に誰が重要人物が乗り込んでいて、迎撃しても移動を阻止せよと言う命令が出ていたとか。でも、それにしてもリスクが大きい判断になるし、今現在そう言う人物も特定されていないわけで、それも理由になり得ない気がします。結局は、人的ミスとしか言いようが無いのかもしれないけれど、一寸恐いのは、自国の主要空港で会っても、そう言うミサイルが配置されていて、場合によっては迎撃対象になるリスクが、今のイランにはあるという事でしょうね。しかも、それを実行するのは、国軍ではなく、「イラン革命防衛隊」という宗教指導者直属の武力部隊が行っていたということですよね。このあたりの歯止めは、どうするのか、凄く疑問。

今回の事件では、多くのイラン国民が犠牲になったにもかかわらず、当初軍が否定したこともあり、国民の反発も大きいようで、それ故一度は否定した軍の関与を認めて撃墜を認めた分けですが、今後の国内体制への影響はどうなるんでしょうか。我々世代だと、イランと聞くと「パーレビ国王」というのが対語で、あの時代はアメリカと蜜月関係と言っても良い位の時代。そのパーレビ国王が追われて、今の宗教中心の社会になり、一気に反米に変わり今に至るわけですが、国民としの住みやすさはどうなんだろうか。パーレビ時代を知っている人は、もう現地でも少ないのだろうし、圧倒的に宗教勢力が強いから直ぐに何か変わるとは思わないけれど、案外閉塞感が国民の間にも満ちているのかもしれない。それが、変な暴発では無く、緩やかな開放政策に成るのであれば良いのですが。

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