2019年3月19日

機械的翻訳

一寸笑えない話。大阪メトロが、公式サイトの英語ページを作成するときに、どうも機会歩や役を通してそのまま使用してしまったので、「堺筋(さかいすじ)」が「Sakai muscle」とか「天下茶屋(てんがちゃや)」が「World Teahouse」などと訳されて使用されていたらしい。

まぁ、マニュアルとかHPとか、もともとは日本語で作っていたものを、何かの事情から英語に直すときに、まさか辞書片手に一つ一つ翻訳するわけにも行かず、かといって専門家に依頼するとコストがかかるし、結局は機械翻訳サービスに通して「良し」とする場合が。経験的には、こういうのが一番危ない。今回はMicrosoft社の自動翻訳ソフトを利用していたとの事だけれど、同社のKnowledge Baseの機械翻訳の酷さを経験していれば、多分そのまま使おうという気にはならなかったと思うのだが(笑)。いゃ、十分とは言えないけれど、それでも以下にMicrosoftとはいえ色々な技術情報を提供してくれていることは事実。但し、それらのベースは英語版なわけで、多くの日本人ユーザーにとっては頭痛の種。昔だと、MSKK(当時、今のMS-Japan)の技術担当者がちゃんと翻訳して、真っ当な文章のKBが公開されていたけれど、10年位前かなぁ、いかにMSと言えども経費削減なのか、機械翻訳で多くの日本語ページが提供されるようになって、非難囂々。当時と比べて、多少はましになったけれど、それでも自分の場合は検索して日本語ページが表示されても、それが機械翻訳なら問答無用で英語ページに移動するし、仮に機械翻訳で無い場合でも意味不明な翻訳部分があれば、必ず原典である英語ページを確認するようにしています。

今回はその反対のパス何ですが、基本同じ事が言えるわけで、本当なら全国の地名とか駅名などは、個別に辞書に登録されていて、その文字をダイレクト日本訳するのでは無く、登録名から選択しなきゃいけない。特に今回の場合は、例えば会話の中で登場したとか、どう言う目的の言葉か判断出来ないような場合でも無いだろうし、使い方が悪かったのかもしれないけれど、同社の機械翻訳の実力を変に有名にさせてしまったのでは無いだろうか。

機械翻訳の技術も進んでいて、昔のようにハナモゲラナな翻訳が出ることも少なくなってきたけれど、でもあくまで機械翻訳はツールの一部。そこからどれだけ人間が手を入れて、より自然な文章なり高品質な翻訳資料にするかが肝。でも、場合によっては機械翻訳された部分が邪魔になることも多々あるわけで、そう言う意味では最初から自分で訳してしまった方が楽なことも多い。もともとの大阪メトロが、どういう風に利用したのか、そこが不明だから一概には言えないけれど、1つ確実なのは翻訳後の検査作業をしていなかったから、そのまま誤訳されて公開されてしまったという事。機械翻訳を確認無しでしようするという、非常に恐い行為をしてしまったのは、そう言うことに無知だったからなのか、MSの技術を信頼していたのか分からないけれど、ある意味目隠しして調理した食事を、味見もしないで出すようなものだしなぁ。そう言う意味では、大阪メトロのプロセスミスと言えるでしょうね。

0 件のコメント:

コメントを投稿