2018年12月5日

流行らない流行語大賞

毎年のことですが、今年もユーキャンの「新語・流行語大賞」が発表されて、今年の大賞(1位)は「そだねー」が選ばれて、それは何となく納得出来る結果。ただ、30の候補から最終的に選ばれたトップ10には、「ご飯論法」とか「奈良判定」とか「#Me Too(日本の某野党の皆さんはこっち、本来は"metoo")」とか、例年のように首をかしげるような言葉も。

新語・流行語大賞の選択方法に関しては、この中川淳一郎氏の記事に書かれているけれど、

  1. ユーキャンのプロモーション
  2. 「現代用語の基礎知識」から選ばれる(事実上9月頃までの言葉が対象)
  3. 自由国民社と対象事務局がノミネート語を選出し、選考委員がトップテン、対象を選択する
という関係者の主観による選択なわけで、当然数年前のように事務局なり選考委員の構成によっては、選択される語句にバイアスがかかるのは当然と思われる訳です。でも、こちらの記事によればニーキャンのHPには新語・流行語の定義として、
「軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた言葉」
としているらしい。となると、たんに選考委員の「感覚」ではなく、定量的な指針も必要だろうし、大体「軽妙に世相を衝いた表現とニュアンス」 って、それ「新語」の定義には当てはまるだろうけど「流行語」と言えるかどうかは微妙だろうし。

ネットでは「ご飯論法」が話題になっているけれど、これだって特定の集団なりが意図的に政治目的で使用した言葉であって、新語かもしれないけれど流行語ではない。仮に新語だとしても、取り上げるような言葉だろうか。だって「ご飯論法」って、下手くそな質問をしていることなわけで、それを嬉々として取り上げている人って言うのは、自分の能力の低さを自慢していることになると思うのだけれど。

もう一つ変だと思うのは、一企業が自社製品のキャンペーンのためのイベントなのに、メディア等が恰も一つの決定事項のような取り上げ方をすること。例えれば、TBS系列の「日本レコード大賞」の結果を、これが日本の音楽業界の集大成だと、日テレやフジテレビやNHKが取り上げるようなもの。それが嫌だから、「日本歌謡大賞」とか「日本有線放送大賞」なんていうものが出来てきたわけだし。一私企業のイベントを、メディアやその中の番組などが都合良く「一般の考え」みたいなバイアスをかけて報ずることに対して、それを一言で表現する「新語」が欲しいですよね。汚い表現だけれど「マスゴミ」なんて言うのも、ある意味言い得て妙だと思う。

まぁ、「何とかが似合う人大賞」とか「ベスト何とか」とかと同じだと思えば良いのだろうけど、結局は我々が自然発生している野菜や動物を食料として食べるだけでは足りないから、栽培や養殖して十分な量の供給を維持しているように、マスコミ・メディアも自然発生する情報岳では足りないから、自分達で情報を作り出さないと行けない訳なんですよね。それが行きすぎると、捏造とか歪曲とか誇張とかが生まれるわけで、それが既存メディアがレガシーメディアとして消えゆく存在にしている最大の理由だと思う。

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