2018年5月23日

切り貼り報告書

愛媛県が国会に提出した、2015年2月25日に安倍総理と加計学園理事長が15分程面会したという文書。何より疑問なのが、県から国会に提出した文書が、なんで直ぐにメディアに載るのかということ。公文書でしょ? どこが流したのか、それが不思議。

で、一番言われているのが、文章の中でゴシック体と明朝体が混在して使われているという事。ワープロソフトを使っている人ならば、いちいち文章の途中でフォントを切り替える事の面倒さは分かっていると思うけれど、個人的に想像するのは、複数の参加者がそれぞれ書いた備忘録のようなものを集めて、そこから代表者が切り貼りして、今回の文書を作成したのでは無いかという事。公の公式に残るような書類の場合は、そのフォームやフォントに文字のサイズまで決められているものだけれど、個人が備忘録として書くような場合だと、結構フォント設定はバラバラになりますからね。あるいは、ワープロソフトではなく、メールで送ってきた物を使用したのかもしれない。メールの場合も、デフォルト設定から変更している場合がありますし。ただ、そう言う場合でも、最後に清書として文章部分を全選択してフォントの種類くらいは揃えると思うんですが。

そう言うことを考えると、また日付けが入っていなかったりその他部分の記述等も考えると、これってもしかしたら正式に提出されてファイルされたもののドラフトじゃ無いのか、ということ。今回愛媛県の中村知事は、省内を精査して見つかったから提出したと言っているけれど、それってそれこそ職員のゴミ箱フォルダーまでひっくり返して探したのか、あるいは正式にファイルされたものの中からなのか分からない。仮にゴミ箱フォルダー等も含めて探し出してきたファイルだとすると、仮にその内容がどんなに重要なものであっても、その内容を信用することは出来ない。と言うか、今回の文書に対して正式にファイルされたものがあるはずなわけで、本当ならばそれを提出するべき。逆に該当する正式な文書が無いのであれば、それは正式な記録としてファイルされたものじゃ無いわけで、となると今回の文書は意図が不明な、もしかしたら切り貼りして書きかけて止めたファイルかもしれない。実際、日付けが入っていないのだから、それこそ完結した文書とも言えないわけだし。

今回気になるのは、この文書が後悔されたときに、間髪入れずに加計学園側がその様な面会の事実はないと否定報道したこと。一寸異様に感じるほど即座に否定して、逆に何か後ろめたいことがあるんじゃないのかと感じる位。で、直ぐに官邸側も面会記録が無いと否定しているし、その後新聞などの総理同行にもその様な記載が無いことが確認されている。さらに、この時には2日前に当時の西川農水大臣が辞任をしていて、その国会対応でとてもそんな時間が総理には無かったという話もあるらしい。いずれにしても、官邸側と学園側は否定している以上は、愛媛県としてはこの文書の出所を明らかにしないと話は進まないでしょうね。で、これが本題だけれど、この中で語られているのは、文科省の抵抗が大きく遅々として進まないという事なわけで、例えば「総理の鶴の一声で決まった」みたいな事が書かれていればまだしも、結局は岩盤規制が堅くて何とか藁をもすがる気持ちで支援を欲していたことが分かっただけのような気がするんだけれど。一年以上も続く話なので、争点がその時その時の状況証拠に合わせて、どんどんずれている気がする。

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