2017年11月9日

距離を無くせ

NTT docomoの新プロジェクト「FUTURE EXPERIMENT」の第一弾として、Perfumeとコラボレーションした企画「VOL.1 距離をなくせ。」の記事。個人的には特にPerfumeのファンとか言うのでは無いけれど、こう言う企画はやはりPerfumeが一番しっくりぴったりくる気がする。3人が、それぞれ東京、ロンドン、ニューヨークに一人ずつ分かれて、それぞれの場所からの中継をタイムラグ無しで合成して、あたかも一箇所でパフォーマンスしているように映像合成したもの。映像合成だけなら、単に録画した映像を同期させて合成させれば済む話だけれど、それをリアルタイム(と言っても、一番遅い映像に残りの映像をバッファリングして合わせるんだろうけど)に合成させて破綻させないのが今回の技術の肝なんでしょうね。個人的には、会場で使用された映像装置の方にも興味が有るんだけど。

YouTubeで公開された映像を見ていてふと思ったのが、これ光りの線で作られた三角錐を多分映像のアンカーとして、それを規準に合成をしているんだと思うんですが、これってこの光りのラインをフットボールフィールドのラインやハッシュに置き換えたら、例えば試合中のプレーの合成をしたりとか面白いリプレー映像が作れそうな気がする。と言うか、これってもしかしたらフットボールではお馴染みの、バーチャルファーストダウンラインの技術とか絡んでいるんだろうか。あれって、登場当初は横からの引き気味の映像で、ちゃんとラインが見えないとファーストダウン目安の黄色いラインが表示されなかったけれど、何時の頃からか映像が切り替わって別の角度からの映像になっても、しかもそこにラインが見えていなくても、ちゃんと黄色のラインが表示されるようになってびっくりしました。多分、大元となる表示されない映像にラインが引かれていて、それをそれぞじっさいに撮影された映像に対して、マッピングしているんだろうけど、その時にはカメラの位置とか映像の角度などから、大元のマップをどの様に変換してオーバーラップさせるかリアルタイムで計算していると思うけれど、何かそれに近いものも感じました。あくまで個人的な意見ですけど、何か関連性を感じる。

これ、一方的な送り出し映像だから、受け手側で調整して恰もタイムラグ無しのように合成して放送することが出来るけれど、流石にリアルタイムの映像を合成していくのは無理。何か物理法則を騙す方法を見つけないと、物理的な距離に依存したタイムラグは絶対発生するわけで、それが解消される未来は生まれるのだろうか。スタトレの世界では実現しているわけですが(マテ)。ただ、コミュニケーションの世界ではネットという世界が事実上ほぼ距離を無くしたわけですが、それ故にそれまではその距離が隠してくれていた差異とか違いがあらわになったために、逆に距離は無くなったけれど理解とか主張の格差は広がった気がする。何でもかんでも「障害」とか「限界」とか思ったものを無くせば良くなるというものでも無いなと言う事も、本題とは関係無いけれどふと感じる記事でしたね。

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