2017年7月22日

疑惑のパスポート

蓮舫氏の二重国籍問題について、会見をしてスッキリするどころか、ますます疑問や懸念が生まれているような気がします。その中で、公開された日本国籍取得時のパスポートにも不思議な事が。池田信夫氏が指摘されているように、私も写真を見た時に「駐韓国台湾大使館の東京事務所(?)」というようなスタンプの意味がよく分からなかったんですが、丁度この時期の前に日本が台湾との国交をやめて中国との国交を始めた頃で、まだ台湾との国交を維持していた韓国の台湾大使館を利用した、と言う事らしい。ただ、確かに国交は中国に付け替えられたけれど、実質的には台湾の出先機関もあったはずで、何故そこで手続きしなかったのか疑問。

で、写真を見ていてもう一つ思ったのが、「これは更新されて無効化(VOID)されたパスポートじゃ無いのか?」ということで、パスポートの左上が切られていることと、左側のページに「X0024435」と穿孔されていること。これ、日本だと「VOID」と穴が開けられて表紙にも「無効」のシールが貼られるけれど、それと同じ処理のはず。仮に、この時期に日本国籍を取得して自動的に台湾籍が放棄されたと誤解して、そのままに放置していたならこんな処理はされないはずで、そういう意味から少なくとも一回はパスポートが更新されたことを示しています。

疑問なのは、それがこの写真のパスポートの有効期限「1984年7月15日」に続けて更新されたのか、今回の国籍離脱鉄津で必要なので、直前にパスポートを更新(再取得?)して手続きしたのか、それは分からない。ただ、当初この二重国籍疑惑が出た時に、台湾当局に国籍離脱の手続きをしているという説明をして、その後実は手続きにパスポートが必要な事が言われると、「自宅を探して以前のパスポートが見つかった」というような説明をしていたはずで、そうなるとその時点で手続きの必要上更新したと言う事を言えば良かったはず何ですね。それは、自分では離脱済みだったと誤解していたという彼女の説明にも反しない。自分では離脱していたつもりだったが結果的に手続きされずに国籍が残ったままだったことが「今回判明した」ので、台湾当局に申請すると共に、手続きに必要なパスポートも今回更新して処理を進めた、と言う説明は決して不自然なこととは思えない。それならそれで、直前に更新されたパスポートを提示すれば、逆に説明補強になると思うのに、何でこんな国籍取得当時のものを出してきたのか不思議。

そうなると、池田氏が説明しているように、1984年から1994年の10年パスポートを申告して取得していたならば、当時蓮舫氏が雑誌等で話をしていた「日台のハーフ」とか「二重国籍」という説明にも合致する(本人は、勘違い、編集ミスと言っているけれど)。そういう意味では、ちゃんと疑問点は追求して解明するべきだと思うのに、メディアはやれ加計学園だ、稲田防衛省がと、本当に矛先ずらしをしているようにすら感じる。また、池田氏は今回の特例措置を台湾政府が民進党、蓮舫氏に恩を売ったと言うけれど、それは変だと思う。少なくとも今の民進党が将来的に与党になる可能性はほとんど無いし、蓮舫氏にしても今後も政治家は続けるかもしれないけれど、総理大臣になることも無いでしょう。将来への投資と思うなら、まだ小池氏に恩を売った方が可能性は(どっちも低いけれど)あると思うのに。そういう意味では、自民党の方から手を回したような気がする。一つは、蓮舫氏が引き続き民進党の代表として存在して貰う方が、色々な意味で都合が良いのは自民党だろうし、もう一つは今回の二重国籍問題であぶり出されることを良しとしない議員が、他にも沢山いるからじゃ無いかと。だから、自民党としては台湾政府に特例を要求し、だから台湾政府も今後のことを考えて了承したのでは無いかと。

問題なのは、それを蓮舫氏も承知していたのかどうかと言う事。案外「駄目元でお願いしたらラッキー」程度の理解だとすると、そっちの方が大問題だと思うけれど。仮に自民党と台湾政府がコミットしたとすると、良くも悪くも今後の対中国問題に対しての影響が大きくなるわけだし。策を弄して溺れると言う事にならなきゃいいけれど...

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