2017年7月10日

余りの無い世界

暫く前に、とあるTLで未だに現金に固執するお店や利用者に対して何故電子マネーに移行しないのかという話題で盛り上がっていたことがあります。既に中国などでは多くの地域で現金利用では無く、電子マネーサービスに移行していることは有名な話で、だから放置に観光客狙いで日本でもどんどん中国系の決済システムが導入されている。で、その議論の中でなるほどと思ったのが「電子マネーを利用すると、お釣りが無くなる」という意見で、これは自分も常々感じているので思わず「膝ぽん」した次第。最も自分の場合は「お釣りが無くなる」と言うよりも「小銭を持ちたくない」から電子マネーを優先して利用するんですけどね。

実はお釣りを貰って小銭が貯まっても、それが10円以上なら問題無いんです。街中の自販機で何か飲み物でも購入すれば、あっと言う間に消化できるから。困るのが、1円と5円な訳で、これも消費税が5円の時にはそれなりに切りのよい端数になるからまだ良かったけれど、3円の時とか8円になってからは大変。一寸油断すると、直ぐに1円と5円が小銭入れに貯まってきます。最近では、コンビニでは大手のチェーン店なら100%何かの電子マネーが利用出来ますし、大手のモールとかデパートなどもそう。あと、駅ビルなどに入っている店舗でも、多分契約条項に入っているんだろうけど、JRならSuica、私鉄ならPasmoと利用可能だから、これも困らない。浜松当たりだとまだまだだけれど、都内だとJRが多分推進しているからでしょうけど、結構色々なお店でSuicaが最近では利用出来るようになってきました。

電子マネーが利用出来なくても、クレジットカードなら個人商店とか中小のお店を覗けばほぼどこでも利用可能なわけで、電子マネーが利用出来なくても「キャッシュレス」生活は可能なんですが、サインが必要な場合は面倒なんですよね。例えば西友とかイオンとか大手のスーパーで買い物をすると、レジでスキャンして終わりなのでそんなに不便じゃ無いけれど、そうでは無い場合もまだまだ多い。アメリカでは、以前は担当者がカードを持ってバックヤードに行き、そこでスキャンしてサインしていたから、時間も掛かるしスキミングの危険性もありました。最近では、端末がレジの前に準備されていて、そこに自分でカードをスライドさせたり挿入して、自分でサインとかPINを入力して完了。電子マネーでタッチするだけよりも手間は掛かるけれど、まぁ昔と比べれば結構スピーディーになりました。

ただ、中国で何であれだけ電子決済が進んでいるかと言えば、偽札の問題とか現金を持ち歩く危険性の問題とかも関係しているわけで、そういう心配が無い日本では現金決済はまだまだ主流。それを時代遅れという事はたやすいけれど、やはりそれなりに理由があるからまだ重宝していることも事実なわけで、余りそこに突っ込んでも仕方ないような気がしますけれどね。クレジットカードや電子マネーでの決済に、給与振り込みなどの収入管理に例えばマイナンバーを紐付けして、それで全ての周氏決済が管理されて、だから税金の精算作業も不用とか言うレベルになるなら、全面的に移行しても良いと思うけれど。これまで慣れ親しんできたレガシー経済を捨てるためには、やはりそれ相応のメリットも必要なわけで、単に小銭が無くなると言うくらいでは、まだ一寸なぁと言う気がしています。きっちりやるならきっちりやることでのメリットをちゃんと示して欲しいし、そういう意味では今の現金経済というのは多少の余りを許すことで、歯車のバックラッシュじゃ無いけれど「余裕」を持たせてくれているのかもしれない。

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