2017年6月29日

利用者の意識

昨日のバニラエアの奄美空港でのトラブルの件、TLに色々話が流れてきていて、どうも以前似たような話を聞いたなと思ったら、どうもその時と同じ人の話らしい。となると、一寸個人的な印象が変わるなぁ...

バニラエアのサイトには「お手伝いが必要なお客様へ」というページに「車いすをご利用のお客様へ」というセクションが有り、予め対応に必要な情報を知らせるようにと説明されています。「5営業日前までに、FAXで連絡」というのは今の時代どうかと思うけれど、多分ここで自分の状況や介助がどの程度必要なのか連絡しておけば、報道されるようなことは無かったかもしれない。さらに今現在、奄美空港での制限事項も記載されているけれど、これは今回の搭乗トラブルが発生したのが、どうも5月の終わりから6月の始め頃位の話なので、それ以降に追記された内容かもしれない。そういう意味では、このページ自体が今回のトラブル以降に書き換わっている可能性はあるけれど、でもどこの航空会社でも車いす利用の乗客に対しての対応はちゃんと広報しているので、奄美空港での特別対応以外の内容は多分以前とそれ程違わないんじゃ無いかと推測します。

で、今回の搭乗客の方は、以前から車いすであちこちに旅行をしていて、その筋では有名な人。車いす利用者だけで無く、例えば加齢で余り歩行が得意で無い人とか、視覚などに障害があるような場合とか、通常のボーディングブリッジ利用だけで無く、沖止めの場合とか、機内スペースが余り無い機材の場合等、色々な条件環境でもできるだけ差が無く利用出来る事が望ましいことは当たり前。ただ、どうしても状況に応じてそれぞれ対応が必要になるし、それに対しては事前準備だって必要になる場合も有ります。で、以前読んだこの方の記事では、現場の人間が対応出来るんだから、そういう煩わしいことは止めるべきと言うような主張で、一寸個人的にはそれは一種の我が儘独善的な考えじゃ無いだろうかと賛成できない印象だったんですね。そう言うことを考えると、実はバニラエアにしても事前にちゃんと申告して貰えればそれなりに対応出来たかもしれないけれど、若しかしたら行き当たりばったりで対応を要求されて現場としても困惑したのかもしれない。

とは言っても、関空から奄美空港に移動して、その後また奄美空港から関空に戻る事は多分予約履歴などを見れば分かるだろうし、そういう意味ではバニラエア側としても単にルールに厳格に当てはめるマイナスの対応では無く、あくまでルールはルールとして守るものの、ここまでの新聞記事になる前にもう少し柔軟な対応をするだけの「知恵」が欲しかったと思うけれど。ただ、それが今後少なくともこの人にとっての「標準」になってしまうと、キャリアーにとっても別の同様のサポートが必要な人にとっても迷惑なだけ。ルールに対して改善が必要ならば、自分標準では無くもう少し全体の事も考えて言うべき事を言う必要がある気がするけれど。

世間的には今回の件は「弱者に優しくしろ」みたいな意見がほとんどになるんだろうけど、一寸それには同意できな印象も受けるんですよね。いろいろな弱者がいて、色々な支援が必要な中、特定のことだけことさら強調されてその件だけが優遇とは言わないまでも優先度が変わってしまうと、結局一番割を食うのは逸れ以外の弱者では無いかと。そういう釈然としないものを、実は後から感じた今回の件ですねぇ...

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