2017年6月15日

難産のすえ可決

徹夜の闘争の末、テロ等準備罪が参議院でも可決されて成立。勿論、可決された法律の内容が完全では無いと思うし、リスクもあるとは思うけれど、それでも世界的に頻発しているテロやそれに類する重大事件に対して事前予防措置を執れるようになる事は重要。一方で、以前は同様の法案を提出した事も有る民進党ですら、納得できる反論も修正提案も出来ずに、やることは単に誹謗中傷みたいな物屋意味不明な話に最後は実力行使の力業ばかり。それでは国民はついていかないし、支援も出来ない。と言うか、与党側が圧倒的な多数を持っているのだから、最やりようもあるだろうと思うのだけれど、毎回毎回やることは同じで、傍目から見ていると「やった振りして自己満足」しているだけにしか見えない。

今回本会議に先立ち委員会での審議に関して、委員会採決をせずに途中で打ち切り本会議に回す「中間報告」という方法がとられたと言う事で批判する論調もでているけれど、でもその切っ掛けになった他党の質問中に民進党が出した金田法相に対しての問責決議が引き金になったと言われていて、文字通り墓穴を掘った形に。それに対しては、身内からも批判が出るくらいで、まぁそれが故の「民進党」と思うのだけれど。

今回の法案は、以前民主党政権時代に民主党が提案した「共謀罪」に対して、さらに制限を付けたもので、そういう意味では実効力は少し疑問が残るけれど、やっと世界標準レベルに国内対策が追いついたと言う事。まぁ、民進党は、民主党時代に自ら提案した法案を、不承不承当時野党だった自民党が丸呑みしたら、一転して法案に反対するという訳の分からないことをやって来ているから、今回の行動も理解出来ないわけじゃ無いけれど、結局は別に主義主張が有って政治活動をしているわけじゃ無いことを改めて証明しただけになりましたね。以前も書いたけれど、正直今回のテロ等準備罪の法案内容は分かりにくい部分も多いことも事実。だから、個人としては実例を元にこう言う法律が無かった場合と有った場合で、何がどう違ってその結果我々は安全なのかそうで無いのかという事をちゃんと説明して欲しかった。一番理解出来る具体的な例としては、オウム真理教のサリン事件に対して、当時今回の法律があったらその前後の関連犯罪も含めてどう言う対応が可能で、その結果どの様にサリン犯罪を防げたのか、防げなかったのか、そういう話を聞きたかった。ところが野党がやって来たことは、森友学園やら加計学園やら、本来の審議内容とは関係無い話を持ち込んで政権与党を攻めることばかり。単なる妨害行為あるいは嫌がらせ行為なだけで、それなら「政治家」の看板を下ろして「活動家」を名乗れば良いんじゃ無いの。

個人的に、日本で二大政党制が馴染まない根付かない理由が、野党になると兎に角与党に反対することが仕事だと勘違いする政党・議員ばかりだから。さらに言えば、これは民主党が与党経験が浅かったこともあるだろうけど、与党になったらなったで、野党側の意見集約なり取り込みなりをちゃんとすると言う意識が無いままに三年少し与党を努めて、結局は野党時代の気分のまま与党を努めて落第点を付けられて転落したので、そういう議事運営能力が無いわけですよね。とは言っても、維新の会などはちゃんとした野党的議事行動をやっているわけで、民進党としては理由にはならない。それなりに議員経験のある人も居るわけだから、結局は党の方針として何か間違っているんじゃ無いのか、自分達の感情任せの行為が国民を代弁していると勘違いしているんじゃ無いのか、と言う感想しか抱けませんね。

直後の支持率調査などでは、多分与党に対しての支持率は少し下がるだろうけど、それ以上に野党特に民進党の支持率は、さらに下がるんじゃ無いだろうか。国民は厳しい目で見ているし、単に見た目だけのパフォーマンスは既に見破られているという事を強く認識するべきでしょうね。

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