2017年6月18日

20世紀の日本

数日前にTLで話題になっていた記事。日本ではまだ現金が使われているが、中国は既に電子決済に移っていると言う部分が妙にクローズアップされて取り上げられていたけれど、よくよく読むと急速に力を付けて世界の中で存在感を増してきている中国に対して未だ旧来の体勢から抜け出せない日本という待避が正確なところだろうか。

自分の狭い少ない経験から行ってしまうと、「21世紀の中国、20世紀の日本」というのは正しいというか当然なわけで、なぜなら日本が近代化してきたのは19世紀後半から20世紀に掛けてで、21世紀はその歴史から見たらまだまだの状態。一方で中国は、共産主義に変わったのが戦後だし、その後の混乱を何とか収束させて近代化が始まったのが1990年代から。だから、中国の近代化が一気に進み今の社会システムが出来たのは21世紀になる前後くらいからだから、当然社会基盤もそれに合わせて作られているはず。中国の場合は、国の経済基盤とか貨幣に対しての信頼性等から現金が信用されずに、従って電子マネーが登場することで一気に拡散下のはある意味当然のこと。日本だって、例えばマイナンバーを基本にして個人認証用のIDが発行され、それを使えば全ての購入行為が電子化されて、かつ自動的に税金処理とか確定申告作業まで不要になる、位のシステムが出来れば、多分一気に現金中心生活が変わる気がする。

私自身、多分日本人の中では電子マネー中心に生活している方だと思うけれど、電子マネーを使っていて一番の不満は「複数の方法」があること。電子マネーとしての契約はSuicaでもEdyでもiDでもいいから、支払う時には「電子マネーで」と言えば自動的に共通のI/Fで決済して欲しい。現金で言えば、みずほ銀行から引き出しても、三菱UFJ銀行から引き出しても、支払に使える現金が共通なように、バックエンドの電子マネーあるいはクレジットカードがなんで有っても「電子決済」というのは一つにして欲しいですよね。クレジットカードも、最近ではそこそこサインレスで使えるお店も増えてきたけれど、攻めてPIN入力で直ぐに決済出来るようにして欲しい。クレジットカードの場合は、カードを出してレシートを印刷して、そこに署名をして控えを貰って、というあの手続きが最大の難関ですからねぇ。

考えてみたら、電子決済というのは自分のクラウド上のアカウントと相手のクラウド上のアカウントが決済のやり取りをして、それを方法が認証すれば済むだけの話のはず。だから、こちらも相手も自分のアカウントにアクセス出来る手段と、その決済を承認する仕組みがあれば済むだけ。承認機能については、PIN入力でもいいしiPhoneなら登録したホームボタンを押せば良いだけ。それ位の単純化したシステムで無いと、なかなか普及もしないでしょうね。実際中国で普及している決済は、QBコードで決済出来たり、日本の電子マネーのような専用端末無しでも使えるもの。オーナー側の投資が最小限で出来ることも重要ですからね。自分のスマホがそのまま使えるなら、それが一番簡単だし、スマホという認証機能もあるわけだから。で、最初に書いたようにマイナンバーと絡めて、税金の申告が省略出来るとか、減税されるとか、そういうインセンティブがあれば、日本でも一気に現金から電子マネーへ移行すると思うけれどなぁ。中国で電子決済が一般化しているのも、手軽さという利便性以上に、騙されない・信頼できるというインセンティブがあるからなわけで、それが付加価値にならない日本では、別のインセンティブが必要でしょうね。

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