ネットで拾った、中国の「クリック農場」の記事。一万台のスマホが並んでいて、多分作業員が依頼されているサイトやソフトを「いいね」したりコメントを書いたりして、いかにも大量の「いいね」や高評価を集めているように偽装しているんでしょうね。
もう20年以上前、中国国内でのビジネスに関わっていた時、有るソフトのテストをする時に、数百種類くらいのテストケースがあって、日本だと一月とか掛かるんだけど、中国のソフト会社に問い合わせると「テストマシンを何台用意出来る」という問合せが。2~3台だと答えると、100台くらい用意出来ないのかと聞いてくる。聞けば、台数分テスト要員は準備出来るので、台数が多ければ多いほど短期間で完了するから、と。募集すれば、幾らでも優秀な人材は厚真から問題無いとも。
日本だと、テストケースをレビューして共通化出来るものとか重複している部分を最適化して、さらにはテストの順番を変更して効率をアップして、みたいな事を先ず考えますが、向こうでは兎に角必要な数だけ人間を集めて、一人一殺みたいな形でテストケースを一斉に処理していくのが当たり前。一日単位でテスターを数十人、数百人単位で入れ替えたり増減させたりすることも出来ると言っていたけれど、流石にその場合の人材の能力のばらつきとか、経験の蓄積と稼働するのかと不安になったけれど。製造になるともっと過激で、日本だと限られた数の製造ラインを効率よく使用するために、流し込む製品なんかの種類や順番に対応する作業員のスキルも考慮するけれど、向こうは製造する製品が増えればどんどんラインを増やして人を増やして対応していく。初めて鴻海の工場に行った時に、その規模と人員の多さにビックリしたけれど、その後説明を聞いて兎に角機械化なんて面倒奈古とをせずに人海戦術で柔軟に対応する方針を聞いて、妙に納得した記憶があります。当時の工場の工員の人のコストって、多分日本の何十分の一位じゃ無かっただろうか。PMとかチームリーダークラスでも、日本の1/3とか1/4位だった気がする。北京とか上海等の大都市圏でそうでしたからね。それからどんどんコストアップしていき、どんどん内陸部の安い会社を探したりしたけれど、10年もするともう競争力が無くなってきていたなぁ。今では日本とそんなに変わらなくなってきましたからね。
それでも、やっぱり人海戦術で何でも解決するという雰囲気は変わらないんだなぁと、一寸懐かしく思いながらこの記事を読んでしまった。ただ、同じ作業するにしても、機械による効率化は与えられた作業を効率よく繰り返すだけですが、こう言う人海戦術の場合はそこから何か生まれてくる可能性がある分決して馬鹿に出来ないですよね。それに対抗するには、AIで効率化してみるとか。でも、やはり何万、何十万と言う単位で一気に人出で解決出来る向こうの方が強い気がする。
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