2017年5月30日

相対的優位と絶対的優位

産経新聞の記事から、色々と不祥事(?)が喧伝されるも一向にその立場の揺らぎは感じられない「自公一強」状況に焦る民進党など野党の気持ちについて。森友学園問題は、結局は籠池理事長側の補助金詐欺的要素で終わりそうだし、加計学園問題も未だ収束はしないけれど、ここまでの履歴を見れば問題点として出てくるものは無い至難と言っても書け学園を今治市に誘致しようと切っ掛けを作ったのは当時の民主党政権という事を考えるとかなり分は悪い。「国連の」を利用したテロ等準備罪等に関しての反論も、G7で国連事務総長から直接言質を貰ったし、その当事者であるケナタッチ氏自身元にした情報に間違いがあるなら報告を訂正すると言っているわけだから、これも争点にならない。で、新たに持ち上がってきたのが、与党政権に近いと言われていて実際様々なスクープに近い記事を公開している元TBSの山口紀之氏のレイプ問題。こちらは女性側の訴えが公になったばかりでこれからの展開は分からないけれど、早くもこの女性側の背景について色々言われていて、これもなんとなく胡散臭さを感じる事例。

勿論、そこに何か不正行為があったりとか疑惑があるのであれば、それを明らかにして必要な対処をするべきで有る事は確か。ただ、本来ならば「正義の味方」となるべき野党の攻勢が一向に成果を上げていないのは、彼らの責め方の問題も有るけれど結果的に「相手が悪い」と言いつつも、それを言っている側も「同じくらい悪く見える」という事と、「その後どうなるの」という期待感が無いからじゃ無いだろうか。8年前に民主党が政権を取った時、自公与党に不満がたまっていたことも事実だけれど、大きな理由の一つが「一度やらせてみよう」という根拠の無い期待感であったことは確か。結果的には大きく裏切られて終わったわけだけれど、取りあえず何か期待感があったことは事実。また、結果的に言うだけになったけれど、ガソリン税無償化、沖縄基地の最低でも県外、消えた年金問題、等々、民主党政権になれば今より良くなると言う思いが大きかったんですよね。だから国民は変化を選択した。でも、結果は最悪だったわけでその負の記憶がまだ払拭されていないのも事実。本当ならば、それらを払拭するような前向きな政策提案なり法制改革の実績を残していればまだ国民の感情も変わるんだろうけど、結局は相手の悪口を言うことで相対的に自分達の方が正しいという事を言おうとしているだけだから、与党に対しての反感や批判は生まれても、それが野党に対しての共感や支援には繋がらない。

お互いに言い合っている同士だと「相手に勝つこと」しか考えないし見えないんだろうけど、国民の視点は別の場所から両方を見ているわけです。その視点は、どちらが勝負に勝かという事もあるけれど、それとは別にどちらがより利益をもたらすかという事も見るわけです。その点、既に色々なことをやっている与党の方が有利に点があるんだけれど、その時の政策や行政に拙いところが有ればそれは与党のマイナス点になるわけだから、そう言う意味では五分五分。結局今の民進党を初めとした野党連合は、相手を攻撃することで相対的に自分達が優位になっていると思っているけれど、結局その為に時間を消費しているだけで、より良い経済、よりより社会保障、より良い安全な生活と言うような「実感出来る」絶対的な優位に結びつく仕事をしていないから、一向に支持率は上がらないし、ますます国民の支持も離れていくだけ。

日本人の感覚としては、相手よりも良い事をすること優れたことをすることで相手よりも優位に立つと言う気持ちが強いと思うのだけれど、今野党がやっていることは相手を叩いて攻撃して自分達よりもしたに見せることで自分達の優位性を主張しようとしているもの。それって、大陸的な感覚だと思うんだけれど、日本人の気持ち的には合わない。同じ事をするのであれば、自らを謙譲して自らを下にして相手を持ち上げることなら分かるんですけれどね。世論調査でもよく言われるけれど、今の与党を支持している多くの人は、決して今の自公政権が良いと思って支持しているわけじゃ無い。不満も批判も多いけれど、それに変わる物が無いから支持しているのが正直なところ。民進党は、それこそ滝行みたいな事をして禊ぎをして、国民が納得出来る政策提言する事を真剣に考えないと。とは言っても、今の民進党にそれが出来るとは思わないし、やって欲しくも無いけれど。

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