2017年4月7日

機械翻訳

MicrosoftがSkypeで日本語の翻訳機能を提供し始めるという記事。機械翻訳は今後必要な技術の一つだと思うし、Microsoftも色々努力していることは認めるけれど、その機械翻訳の例、一番よく使うMSの技術情報(KB)での日本語翻訳された情報を見ると、何時も脱力感しか感じない。いゃ、彼らも一生懸命やっていることは分かっているし、それは認めるんだけど、でもこんな内容を公開してそれでいいと思う気持ちが理解出来ない。だから何時も参照するのは英語の原典のほう。

テキスト翻訳ですらあの程度なので、リアルタイムに近いスピードで機械翻訳される今回の機能のレベルはなんとなく想像出来るけれど、だからと言って何もしない事は進歩も無いわけで、その点ではMSさんにはもっと頑張って欲しい。Googleが先かMicrosoftが先か、その競争が今後の機械翻訳の未来を決めるといっても言いすぎじゃ無いと思うけれど。

機械翻訳も良いのだけれど、音声認識に関してはどれくらいのレベルまで到達しているんだろうか。日本語を英語に翻訳するにしても、まずは話された日本語を文字認識して、それを英語に変換して、それを発音するという流れになるはず。となると、先ずは音声認識された日本語の品質が翻訳品質にも大きく影響するはず。多分、今のSiriとかAndroidの音声入力機能を見ていると、日本語でもかなり実用的なレベルに到達していることは感じるんですが、それが一般的な会話とかのレベルになってしまうと難しいんじゃ無いだろうか。でも、一番必要なのはそう言う状況での利用何ですよね。

例えば日本人が仕事などで英語を使う場合、この機械翻訳みたいな事を双方向に実行しているわけですが、多分その時に一番陥る罠が、日本語の単語を英語にして、それを文法に沿って組み合わせようとすること。英語から日本語にするときも、先ずは単語の意味を考えて、それを文法に当てはめて内容を解釈して日本語に直す、みたいな事を延々とやっているんじゃ無いだろうか。それはそれで正しいとは思うけれど、ある程度仕事などで英語に慣れて多分平均的な日本人よりも英語は使えるレベルにあると思う自分の感覚で思うのは、そう言う「変換」をしていては話が出来ないと言う事。日本語、あるいは英語で話された内容を、何て言うか「イメージ」みたいな感じで理解・認識して、それを直接英語・日本語で表現するというような感覚が無いと、なかなか普通に会話は出来ないし、上達もしないような気がしています。そう言う感覚を得るには、やはり英語漬けの環境に少なくとも三ヶ月くらいはいて、ずっと英語漬けの生活をしているとある日突然目覚めたのが私の体験談。当然、ある程度の語いは必要だし、文法などの基本的な知識は持っているという前提が必要になりますが、普通に大学で英語を履修して落第しない程度の知識があれば、大体半年も英語だけの環境で生活していれば獲得出来るんじゃ無いだろうか。そういう「イメージ的な中間言語」みたいなものが出来て、それに対しての各言語の変換ツールが出来ると、機械翻訳の品質って一気に上がる気がする。その為には、コンピューターが「イメージ」なる抽象的、あるいは概念的な事象を扱う必要があるわけで、それはそれで大変なハードルだと思うけれど。

分野としては非常に面白いし、例えばスタートレックの世界では異星人同士でも会話が可能になるような、ゴールも見えている分野だけれど、そこに至る要素技術としてはまだまだ足りない感じがします。

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