2017年4月20日

American QB

アメリカンフットボールマガジンのFacebookに掲載された、今シーズン新しく日本のフットボールに参加するアメリカ人QBに関しての記事(その1その2)。昨年一年活躍したニューハイゼル選手がコーチ業のために帰国し、それを補う形で補強したのが、ハワイ大出身のイカイカ選手。その実績よりも、原石としての素質を見込んでの補強で、ある程度今年は捨てるリスクも覚悟して育てていくんだろうか。

西の強豪パナソニックスには、一昨年ノジマ相模原で活躍したアンダーソン選手が加入。日本のフットボールも経験済みの選手で、なかなか面白そう。ノジマ相模原は昨年も鳴り物入りでガードナー選手を補強したけれど、正直幾らエンジンが素晴らしい車でも足回り、フレーム回りが弱くてはそのエンジンの実力も発揮できないわけで、そんな印象を受けた昨年でした。多分、アンダーソン選手もそんな印象を受けたんじゃ無いだろうか。そう言う意味で、足回りもフレーム回りもしっかりしているパナソニックスに入る事で、彼の潜在能力が一気に開花しそうで一寸怖い。アメリカ人QBの補強は、IBMのクラフト選手が最初ですが、IBMもクラフト選手の本領が発揮されて、チーム戦力として機能するのは2年3年過ぎてからでしたからね。アメリカ人QB補強で初年度から成功したチームって、今のところ富士通のキャメロン選手しかいないんじゃ無いだろうか。富士通という基盤も選手層もしっかりしたチームに力のある選手が入る事で、一番相乗効果が生まれた例だと思う。

コラムの中で一番評価されているというか期待されているのが、アサヒ飲料に加入したニズナック選手。出身大学も日本ではほとんど無名で、かつ試合成績も無いに等しい選手をどう発掘してきたのかも不思議だけれど、その選手を敢えてチームの要であるQBとして補強する思いというのを、可能ならばチーム監督にでも聞いてみたいですね。フットボールが国技であるアメリカであれば、みんな子供の頃からフットボールの素養はあるだろうし、無名校であってもそれなりにフィジカルがあれば日本のフットボール界でも十分通用するんじゃ無いだろうか。大体、高校や大学くらいからフットボールを始める日本人選手が、それなりのレベルに達することが可能なわけですが、ようは本人の気持ち次第努力次第なんですよね。

これほどアメリカ人QBが補強されると、日本人QBが育たないんじゃ無いかという話も聞くけれど、それは違うと思いますね。少なくと試合出場の機会は減るかもしれないけれど、そのQBから学ぶことは幾らでもあるだろうし、それはいきた教育になるはず。実際、富士通やIBMの2番手、3番手QBが出場しても、ちゃんとプレーできるし。また、QBが良くなれば、まずレシーバー陣が鍛えられるから、それは今度はパスを投げる方の日本人QBのスキルアップに繋がるはず。で、QBとレシーバーの能力が上がれば、DBも鍛えられるわけで、その相乗効果波及効果も大きいはず。このあたりの恩恵を一番受けているのが、IBMや富士通だと思うし、今ひとつ歯車が回らないのが、アサヒビールやノジマ相模原、西のアサヒ飲料にエレコム等じゃ無いだろうか。だから、スキルポジションに飛び抜けて力のある選手を入れるという事は、それ以上にそれ以外のポジション強化しないといけなくなるわけだから、チームとして相当の蓄積があって入れるか、相当努力する覚悟が必要な事を認識して補強するか、そう言うチーム全体としての気持ちの問題が大きいと思いますねぇ。

さて、今シーズンもこの週末からスタート。何処か大化けするチームが生まれるか、それとも混戦はしても想定通りの結果で今シーズンも終わるのか、フットボールファンとしては勿論前者を期待していますが...

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