2017年3月1日

築地の履歴

ここ最近、築地市場の建物に申請が10年以上も処理されていなかったとか、以前は米軍のクリーニング工場が有り大量の有機材が地中に廃棄されていた疑いが有るとか、豊洲以上に環境問題が上がってきている築地市場。で、一寸理解出来ないのが、この件に関しての小池都知事のコメントで、
「築地はコンクリートなどでカバーされ、基本的に汚染の問題は無いという認識。(モニタリング問題を抱える)豊洲と同じ観点で見るわけにはいかない」
と言っていること。まず、環境調査すらしていない築地市場なのに、環境調査をしている豊洲よりも安全というのが理解出来ない。さらに「コンクリートなどでカバーされ」と言っているけれど、豊洲だってコンクリートなどでカバーされているし、大体建物自体が築地とこなり閉鎖空間で外部の影響を受けないもののはず。それなのに、豊洲は問題有りと築地は問題有りというのは、正直このコメントが命取りになりそうな気もします。彼女が言えることは、本来必要であった環境調査や耐震補強が行われていなかったことが問題なので、早急に調査・対策するという事と、それらの結果も踏まえて総合的に判断する、と言う事だけでしょう。既に何らかの意図があって、豊洲は捨てて築地を再利用したいという意図があるなら、また別のコメントになるでしょうけど、正直この人のこれまでの行動を見ていると余りそう言う事は考えておらず、その場その場の思いつきで話をしているように感じるので、今回のコメントも図らずも豊洲有利にしたくない気持ちが対言わせ締まった一言のような気がする。

以前も書いたけれど、「老朽化した築地市場を何とか対策して安全な職の市場を提供する」という大命題を先ず解決することが必要だけれど、それに付随して東京オリンピック・パラリンピック開催や、それに伴う湾岸地域の整備計画であったりと、単に築地か豊洲かという問題解決だけが要求されているわけじゃ無い。全てが連動して動いている以上、上流工程の作業が滞っている内は、それに続く全ての作業も停滞するわけで、そういう意味では今の小池都知事は単に市場移転の決定だけをになっているのでは無く、これからの10年、20年、30年先のグランドデザインを止めていることになるのでは。

だから彼女が今するべきは、これまでだってそれなりの時間をかけて環境調査をしてそれに対しての準備を行ってきたわけだから、よほど致命的な問題が出ていない限りは豊洲なら豊洲、築地なら築地というゴールを設定して、それに向けて最短で最善の施策を決定して実行することでは。個人的には、今年1月の検査結果でこれまでとは異なる異常値が出て、それが無意味に煽られたために彼女としてはあれで「安全宣言して豊洲へ」というスキームがダメになったからじゃ無いかと思うのだけれど、でも、それであっても計測された値がこれまでとの観測値と比較して囲繞地で会っただけで、環境基準としても市場利用するのであっても問題無い値という事をちゃんと説明してこなかった付けですよね。いずれにしても、今後の築地の検査結果如何では、石原元都知事への責任追及同様、小池都知事に対しての責任追及が始まるかも。都議会自民としては、これ幸いと思っているかも。ますます混沌としそう...

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