2017年1月1日

大交流時代

昨年末、日本のフットボール界で大きなニュースになったのが、LIXILディアーズのヘッドコーチだった森清之氏が冬季用大学ウォリアーズのヘッドコーチに就任し、同じくLIXILディアーズのディフェンスコーディネーターだった有澤玄氏が法政大学トマホークスのヘッドコーチに就任するという、Xリーグから大学フットボールへの転身。さらに東京大学ウォリアーズには、株式会社ドームの取締役でチームOBである三沢英生氏が監督に就任し、東京大学としてはかなりの変革が始まりそう。法政大学トマホークスも、監督は昨シーズン株式会社ドーム社長で法政OBの安田秀一氏が就任しており、奇しくも両チームは同じような体制になるということで、今後はこう言う事がトレンドになっていくのだろうか。

大学(カレッジ)チームのヘッドコーチがNFLに異動したり、またその逆の異動に関しても、本場米国のフットボール界では当たり前のことで、中には確か高校のコーチからNFLのコーチになる人も居たはず。そんな中で、Xリーグの監督・コーチが大学フットボールに転身することは、過去にもあり、最近の有名なところでは慶応大学ユニコーンズのデビッドスタントヘッドコーチがあるし、彼の前は今の東京ガスクリエイターズのヘッドコーチであるカートローズ氏だったけれど、彼はその前は富士通フロンティアーズのヘッドコーチでしたからね。

日本のフットボールの規模がそれ程大きくないことも有り、正直アメリカ程こういうコーチの交流というか、相互に連携するという機会は少ない気がします。一つは、大学の強豪校であればOB会組織がしっかり組織されていて、その中から優秀なコーチも生まれてくるので、内部調達というと言い方が悪いかもしれないけれど、自給自足できる体制が有る事が大きいのでは。方やXリーグは、アメリカのNFLと比較しても規模や組織力では劣るし、技術的にも大学のトップチームに劣るチームが多いため、大学側としてもなかなかあえて招聘するほどの必要性を感じていなかったと言う事もあるんじゃ無いだろうか。そんな中で、Xリーグの特に上位チームが近年戦力的にも技術的にも革新していき、そう言う新鮮な血液を入れる必要性を大学側も感じ始めたのが、今回のニュースの理由じゃ無いかと個人的には勝手に思っています。

東大は、昨シーズンはBIG8(一部下位グループ)で優勝して入替戦で敗れたけれど、力は十分あるチーム。法政大も言わずもがな。そう言うチームがこういう交流を進めて新しい境地を目指すというのは、これからの日本のフットボールにとっても有益なはずで、是非結果を出して欲しいと思いますねぇ。ただ、問題なのはどれだけこれまでのLIXILでのコーチングが、全く環境の違う大学チームで生きるかという事。まぁ、その当たりはお二人とも優秀なコーチなので、問題は無いと思うけれど。2017年シーズンの楽しみの一つになる事は確実ですね。

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