2017年1月6日

12345の2017

PCWatch、大河原克行氏のコラムから、2017年のPC/デジタル業界の展望は「12345」という話。中にははちょっと苦しいような気がする話も含まれているけれど、まぁちゃんと納得できるような内容にまとめ上げるのは流石にプロのテクニカルライター氏だなぁと、素人が偉そうな評価をしています(笑)。

その中でも「4」の「PC業界四割縮小」というのは、自分の仕事にも関わる話で、なかなかシビアな内容。多分、個人市場での衰退はどんどん加速していくでしょうね。例えば画像加工なんて言うのは、昔はカメラで撮影して、そのデータをPCに転送して加工して公開していたわけだけれど、今ではまず撮影するのがスマホだし、そのスマホ上で自由に加工してSNSにそのままアップ出来るわけで、わざわざPCを介在させる理由が無くなりましたから。また、PC需要の中心である法人関係でも、今ではまだまだPCが主流だろうけど、今後はスマホやタブレットに移行していくことは十分考えられますからね。その中でも外回りとか営業職は、多分通常の通信作業はスマホで、顧客相手の話にはタブレットで、という二極化していくんじゃないだろうか。

例えば、もし自分が外回りの営業でこう言うデジタルデバイスを使うような仕事をしていたとすると、多分複数のタブレットを持ち歩いて、

  • 一つ目は、パンフレットなどを表示する「資料用タブレット」
  • 二つ目は、パンフレットの中でもその製品の詳細情報(例えば動画とか、高精細な写真とか)を一つ目のタブレットと並べて表示出来るような「説明用タブレット」
  • 三つ目は、スケジュールやカレンダーなどをまとめて管理表示出来る「予定タブレット」
  • 四つ目は、仮契約とか契約者など、書類関係の入出力が出来る「書類タブレット」
の、最低でも四つをお客様の前に並べて、それぞれを比較検討していただきながら商談をすすると思う。通信機能は、手元の自分のスマホをアクセスポイントにして、そこからそれぞのタブレットにテザリングさせることで、通信機能管理の繁雑さを解消させる、と。さらに、スマホにはそれぞれのタブレットの管理機能も入れて、手元のスマホで目的のタブレットの表示を管理するリモコン機能とか、表示している画面のサムネール表示みたいなもので、手元でも何を表示しているか分かるような機能とか。

こう言う目的ごとにタブレットを準備する事で、例えば説明用タブレットは大きなサイズで準備するとか、書類タブレットには外付けキーボードを別途接続可能にするとか、TPOに応じて最適な画面サイズや機能を選択できるメリットもあります。重さだって、ノートブックパソコン一つ持ち歩くよりは一寸重くなるけれど、これまでのように色々なパンフレットを広げてお客様と商談するイメージが、そのままデジタルデバイスで再現できるメリットは大きいんじゃ無いだろうか。

スマホにしてもタブレットにしても、その構造というか仕組みは「パソコン」そのもの。でも、わざわざそれらのデバイスを「パソコン」と呼ばないのは、その形状やサイズもあるけれど、すでにコンピュータやパソコンなるものが普通に存在していると認識されてきた証しでもあるのでは。我々の世代だと、「コンピューター」と言うとまずホストコンピューターをイメージしたものだから、わざわざ「パソコン=パーソナルコンピューター」という言葉が生まれてきたけれど、今の世代はそのパソコンが大層な「ホストコンピューター」に当たるわけですからね。車の世界で、ハイブリッド車や電気自動車が搭乗しても、車は車でありデザインの大きな変更が無いのと同じで、パソコンも暫く今の状態が続くと思います。ただ、自動運転車が普通になれば、デザインもそうだし、そのま目的も変わってくるでしょう。もしかしたら、今のキャンピングカーが自動運転されるようになれば、「自宅」というものも変わるかもしれない。そういう一つの分岐点が、もしかしたら今年はパソコンの世界で生まれるかもしれない。

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