2016年12月15日

不時着オスプレイ

沖縄の海域で給油訓練中のオスプレイ機が、給油ドローンによりプロペラが破損し、基地に帰投中に海岸近くに不時着した事件。例によって地元の政治家や「市民」の皆さんは反発しているけれど、これはちゃんと整理して考えないと破綻しないか?

まず今回の事件を持ってオスプレイ危険という話をいつものように言っているけれど、今回は給油中の事故であり機体は関係無い。さらに言えば、損傷しても沖合30km地点から本当近くまで戻ってきているわけで、事故の程度にも寄るだろうけどそれなりにサバイバビリティが有る事を逆に証明している。その帰投に関しても、市街地の普天間へ戻り二次災害を発生させることを避けるために、キャンプシュワブを目指していたけれど、最後に無理という判断で浅瀬に不時着させたわけだから、危機管理も出来ている。逆に、今回の事件を見ると、訓練地域が沖縄本島の東側にあるなら、辺野古やキャンプシュワブに早く移設すべきでは? 先ずは普天間の危険を除去するためにも、場所を移動するだけでもかなりの安全性を確保できるのだろうけど、でもそれも認めないんですよね。

で、副知事の発言が一人歩きとしている雰囲気ですが、別に事故を回避した米軍に感謝しろと言っているわけじゃ無くて、事故が無かったことを神に感謝するという意味で言っているわけで、意図的なのか無意識なのか分からないけれど狡い言い方ですよね。地元紙は勿論、早速朝日新聞なんかも「机を叩いて」と嬉しそうに報道しているし。事故が偶発的な物で有り、訓練中のことだからある程度のリスクがあることも事実だけれど、タイミング的には最悪ですよね。最高裁の判決が出て、これでやや強制的ながらも一気に基地移設が進むかなと思ったけれど、これでまた足踏み状態が続きそう。で、結局普天間の危険性だけが残って地元の人だけが不幸を背負い込むことになるんでしょうね。

沖縄から米軍基地を戸来したいという気持ちはよく分かるし、それが重要な事も理解しているけれど、だからといって一度に全部が無くなるわけでは無い。あと、正直なところ「基地経済」というのも沖縄の経済を支えていることも確かでしょう。それらを何か別の産業に置き換えるにしても1年2年で出来る話でも無い。いつも感じるのは、彼ら基地反対派の行動というのは、基地反対、基地撤退を言いながらも、結果的に基地の固定化にしか役立っていないんじゃ無いのか、と。掛け率のものすごい低い番号に、全てをつぎ込んでいって、それが当たらないと騒いでいる様にしか見えない。すこしずつでも当たりを出して手元資金を暖めて、それを利用して最後に一気に勝負をするのも一つの方法だろうし、それをこつこつと積み上げていって最終的に満額獲得するのも方法。そう言う少なくとも実現性の感じられる筋道みたいなものが無ければ、仮に齟齬が生まれて裁判になっても勝ち目は無いでしょう。一発逆転狙いなのか、奇襲ばかり仕掛けても、一度は成功しても二度目以降はどんどん成功確率が下がるのが奇襲。何か先の見えない戦いを仕掛けている沖縄の政治を見ていると、それに振り回されている人達が不幸に見えてくる。というか、振り回している人がいることが悪いんだろうけど。

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