たまたま見つけた、楽天での社内英語化に関しての記事。ビジネスの国際化を狙って、社内での会話をすべて英語にしたのは6年前ですかぁ。私は、新入社員で入社した会社が多国籍のIT企業で、かつ配属された開発部門はアメリカにある親組織から仕事を貰って製品開発するところだったから、組織体も顧客も殆どが外国人(主に欧米人)だったから、会社での日常会話以外は全て英語でしたね。その日常会話だって、出張してきているアメリカ人とか、アサイメントで来ているイギリス人とかが入れば、自動的に英語になっていたわけだし。というか、当時のホストコンピューターでは、まだ感じを扱えなかったので、通常のメールは英語で各紙か無かったという事情もありしたが。だから、日本のお客様中心の営業部門なんか~たまにメールが来ると、ローマ字で書いてあるか、半角のカタカナで書かれていて、読みにくいことこの上ありませんでした。その後、4~5年位して、ホスト環境でも日本語(DBCS)が扱えるようになって、漢字とか全角のひらがな/カタカナが扱えるようになって、営業からのメールは読みやすくなったけれど、やはり日常の会話やメールでのやり取りはほぼ100%英語でしたねぇ。まぁ、そのお陰で今ではそれ程英語に困ることは無くなったので、良かったけれど。
自分の場合は、仕事の相手が自動的に海外になっていたから選択する余地も無く英語の世界に入らざるを得なかったのですが、楽天の場合はまだ当時は仕事の割合的にも社員の割合的にも英語で無いと困るという状況では無かっただろうから、その中で日本語をいきなり英語に変えるのはかなり労力の居る仕事だったと思います。例えば、いきなり日本でのビジネスが無くなり、中国とか東南アジアでの仕事がほぼ全部を占めるとなると、英語なのか中国語なのか、兎に角通じる言葉を使わないと仕事が進まないわけで、そう言う場合はもうなりふり構わずやらざるを得ない。自分の場合は、これに近かったから、今にして思えば良かったと思います。それとは別に、例えば買収とか合併で日本人以外の社員が増えたから、社内公用語を英語にするとなると、これは凄く摩擦も大きくなるだろうし、労力も大きくなるだろうし、場合によっては社員が止めて別の会社に移ると言う事も起こりうるでしょうね。
今の結果状況がどうあれ、「将来のことを見据えて社内公用語を英語にする」という英断は、それは良いことでは無いかと思う半面、結果的にそれが効果を出さないのであれば、不要な組織や部門にまでストレスを押しつけることは無いだろうとも思います。例えば、同じようなビジネス状況にある他社はどうしているのか。同じように全て英語にして成功しているのか失敗しているのか、その当たりの状況もちゃんと見ないと。企業の国際化というのは、これから企業の規模や業種にかかわらず進む戸田と思うけれど、それと多様化と言う事はまた別の話だと思うし、さらに英語の有無というのも違う側面の話だと思う。その当たり、何か「英語=多様化(ダイバーシティ)」と説明するのは変だと思う。さらに言えば、多様化を勧めるのであれば、自分として変わらない確固たる基盤、ベースが必要なわけで、それが無いと単に多言語が話せるとか、都合の良い「多様化」しか言わない状況になると思う。そう言う意味で、日本語もちゃんと話せない、知識が無い人が、英語だけ覚えても、それって意味が無いとは言わないけれど、単なる通訳にすらならない気がする。そういう部分が、もしかしたら楽天の社内公用語運動では足りなかったんじゃ無いだろうか。大きなお世話かもしれないけれど(笑)。
0 件のコメント:
コメントを投稿