2016年9月10日

すり替え

凄く不思議な事に、蓮舫氏の二重国籍問題が、いつの間にか多様性の話だったり、国籍による差別の話が出てきていたりする。確かに両親の両方あるいは一方が外国人であれば、共に日本人の両親である場合よりも他の国に関しての情報に売れる機会は多いだろうし、結果的に国際的な感覚もみに付くだろうけれど、だからとってそれが多様性都菅家する素かというと違うのでは。多様性の獲得というのは、あくまで本人の認識と理解と行動によるものだから。差別に至っては、元々の話は国会議員として、野党第一党の党首候補として疑義があるのだからその説明を要求しているだけなのに、その説明責任が果たされていないから批判されているわけで、それは差別では無いはず。別に彼女が台湾以外の国籍を持っていても、今回と同じ状況になれば同じように説明責任は必要なわけで、それを差別とすり替えてしまうのは疑問。勿論、直接関係ない家族に関して色々と指摘される事は本意では無いと思うけれど、でも父親にしても母親にしても既に色々な状況で知られている存在だし、子供に関しても彼女自身がインタビューなどで公にしているわけで、それは本人の考えが甘かったとしか言いようが無いのでは。

多分この騒動が始まって始めてまとまったインタビュー記事が掲載されたけれど、これまでの蓮舫氏の言い分を時系列になぞっているだけにしか見えない。インタビュアーが元朝日新聞の記者ということで、バイアスが掛かっているのかもしれないけれど、日本人で有り日本のために日本で生活している事を強調するのであれば、同じくらい中国などのメディアでの発言との整合性を問わなくちゃ意味が無いのでは。

このインタビュー記事の中でも凄く不思議なのが父親との会話に関しての部分で、中国語能力がゼロだった事を言っている事。流ちょうに話す事が出来ないというのなら分かる。でも、彼女と父親はずっと別居していのか? 普通20年近く一緒に生活していれば、片言でも会話は成立するだろうし、父親の気持ちとすれば娘に少しは母国の言葉を教えたいと思うのでは? それに、父親の中国語が分からなかったから国籍離脱の状況も分からないと言うけれど、じゃぁ父親は母親にも説明していなかったのだろうか。国籍離脱という事も大きな問題だけれど、自分の娘が自分とは異なる国籍を選択するということは、父親の気持ちとしてもかなり大きな物のはずで、それを一切説明せずに実行するというのが理解出来ない。全く娘に興味が無いのならまだ分かるけれど、少なくともそう言う雰囲気では無いはずで。この彼女の説明を読んでいると、父、母、本人が、それぞれ別居していて全く日々の会話が無く、たまたまこの手続きの時にあっただけ見たいな印象を受けるのですが。それ程直接的にも間接的にも会話が無かったのか、凄く不自然な印象を受けます。

また、雑誌CREAのインタビューの件で、「だった」と過去形で話をしたのにそこが省力されたと説明している。CREAの文章では「...だから自分の国籍は台湾なんですが、父のいた大陸というものを一度...」となっています。仮に編集者が文字数の制限などの理由で過去形を表現したいなら「... だから自分の国籍は台湾でしたが、...」とすればより少ない文字数で、過去は台湾籍だったけれど今は違う(=日本籍)ということが表現できるわけで、素人でも思いつくような表記をプロの編集者がしなかった理由が分からない。プロの編集者が「台湾なんですが」と現在形を使用したという事は、やはりその時の発言も現在形だったからでは無いだろうか。「自分も父親と同じ台湾国籍なので、父親のいた大陸を経験したい」という意味と、「台湾国籍であった自分が、日本人として父親のいた大陸を経験したい」という意味では、かなり意図が異なると思う。このインタビューの中では、中国に留学して向こうで何を感じて経験したかという事が重要なテーマの一つなのだろうから、出発する蓮舫氏の心情や気持ちというのは鍵になる発言のはずで、それを編集者の都合で時制が勝手に変更されるとしたら、それは編集者がよほど駄目なのか、そうで無かったのかのいずれかでは。それに、仮にその部分が彼女にとって重要なのであれば、多分原稿の確認作業もあったはずで、それを見逃したとすればそれはそれで彼女の責任でもあるわけです。

最後は、私は放棄した物と理解していて、しかし今疑惑をかけられているので正式に手続きをしている、と言う説明をしてるわけですが、過去他人がそう言う説明をした時には「ちゃんとした説明責任を果たしていない」と追求していたわけで、彼女はこのインタビュー記事で幕引きをするつもりなのだろうか。少なくとも疑問を投げかけているメディアに対しては、真摯に懇切丁寧な対応と説明をみんなが納得するまで果たして頂きたい物です。それが政治家の責任で有り、仕事では? と、彼女はいつも要求してきたわけですから。

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